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【アメリカ】フォード、LFP型EVバッテリー生産投資計画発表。年間約35GWh。CATLが支援

 フォードは2月12日、リン酸鉄リチウム(LFP)型の電気自動車(EV)バッテリーの生産でCATL(寧徳時代新能源科技)との契約締結を発表した。CATLから技術支援を受け、フォードの完全子会社が電池セルを生産する。

 同社は今回、35億米ドル(約4,600億円)を投資し、ミシガン州マーシャルにLFP電池工場を建設すると説明。2026年に初期生産を開始し、2,500人の従業員を雇用するとした。ミシガン州のバッテリー生産工場では、年間約35GWhのバッテリー容量をフォードのEV向けに提供する。

 中国企業とのサプライチェーン構築が政治的問題化しやすい米国において、フォードは今回、CATLは支援企業であり、生産はフォードの完全子会社で行うことを全面にアピール。さらに、今回の工場建設で雇用創出2,500人、またフォードとバッテリー技術協力企業は、2019年以降、176億米ドル(約2.3兆円)の投資を発表し、米国内の18,000人以上の直接雇用と10万人以上の間接雇用につなげたと説明し、米国内での雇用創出が大きいことも強調した。2020年の独自調査では、これらの投資は今後3年間で、ミシガン州、ケンタッキー州、テネシー州、オハイオ州、ミズーリ州に1万8,000人以上の直接雇用と10万人以上の間接雇用につながるも伝えた。

 加えて、韓国のSK OnやLG Energy Solution(LGES)等との既存の提携も重要との認識を伝えることで、中国企業への依存ではないという印象を与えようとしたとも言える。

 そして、今回の発表は、あえてEVバッテリーの中でも、正極にNMC(ニッケル・マンガン・コバルト)を用いる三元系リチウムバッテリーではなく、LFPを用いたリチウムバッテリーを生産することも積極的に伝えた。LFPリチウムバッテリーは、CATLが世界中の競合他社を大きくリードしている分野。LFPリチウムバッテリーを使うことで、EBITマージンの向上、人権懸念や価格変動リスクの大きいコバルト依存からの脱却にもつながる意義を語った。

【参照ページ】FORD TAPS MICHIGAN FOR NEW LFP BATTERY PLANT; NEW BATTERY CHEMISTRY OFFERS CUSTOMERS VALUE, DURABILITY, FAST CHARGING, CREATES 2,500 MORE NEW AMERICAN JOBS

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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