EUとインド政府は2月6日、戦略パートナーシップを強化し、「貿易技術評議会(TTC)」を新設した。TTCの閣僚会合を年に1回以上開催。開催地はEUとインドで交互に行う。TTCの設立は、2021年6月に設立した米国に次いで2カ国目。EUがインドを重要視していることが伺える。
今回の決定では、戦略的重要性を共有する主要課題として、デジタル化、グリーン&クリーンエネルギー、サプライチェーンの3つを設定。それぞれワーキンググループも発足した。各ワーキンググループは2週間以内に初回会合を開き、作業内容を整理する。
まず、戦略的テクノロジー、デジタルガバナンス、デジタル・コネクティビティのワーキンググループでは、デジタル・コネクティビティ、人工知能(AI)、5G/6G、高性能・量子コンピューティング、半導体、クラウドシステム、サイバーセキュリティ、デジタルスキル、デジタルプラットフォーム等の相互利益分野で共同作業を行う。
グリーン&クリーンエネルギーテクロジーのワーキンググループでは、投資と標準化を含むグリーン技術に焦点を当て、研究とイノベーションに重点を置く。対象分野は、クリーンエネルギー、サーキュラーエコノミー、廃棄物管理、プラスチック、海洋ごみ等の分野。また、EUとインドのインキュベーター、中小企業、新興企業間の協力も促進する。
サプライチェーンのワーキンググループでは、サプライチェーンのレジリエンス、重要部品、エネルギー、原材料へのアクセスを改善する。また、多国間フォーラムでの協力を促進することにより、特定された貿易障壁とグローバルな貿易課題の解決に取り組む。国際基準の促進及び世界的な地政学的課題への対処に関する協力に取り組む。
貿易、投資、地理的表示(GI)に関する3つの二国間交渉は、TTCとは別に継続。ハイレベル貿易投資対話は、これらの交渉の舵取りをする主要な機関として存続する。加えて、EU-インドハイレベル・デジタル投資フォーラム(DIF)を、第1回TTC閣僚会合のサブイベントとして開催することも模索する。
【参照ページ】EU-India: new Trade and Technology Council to lead on digital transformation, green technologies and trade
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