英小売大手テスコは1月27日、青果サプライヤー最大手5社と協働し、低炭素型の肥料で生産した青果を販売すると発表した。二酸化炭素排出量の削減と食料安全保障を同時に実現する。初年度だけで二酸化炭素排出量を最大20%削減できる見通し。
協働した青果サプライヤーは、じゃがいものBranston、サラダ野菜のG’s、玉葱のStourgarden、ニンジンのHuntapac、スプラウトのTH Clementsの5社。肥料製造では肥料メーカー8社と協働し、食品廃棄物、鶏糞、消火器廃材、藻類等を原料として活用し、英国内で肥料を生産する。
テスコは、2050年までにスコープ3を含むバリューチェーン全体でのカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)達成が目標。今回のアクションはその一環。
英国では現在、農産物に必要な肥料の約60%を輸入に頼っている。またウクライナ戦争等で化学肥料のコストが昨年比で140%上昇。同社は、肥料不足に悩む英国農家にとって今回の低炭素肥料が、費用対効果の高い代替品となる可能性があると分析した。
テスコは、肥料による二酸化炭素排出量が60%以上を占める小麦、大麦、牛肉、乳製品、羊肉サプライチェーンに加え、肉牛用の牧草地、他の農産物にも低炭素型代替肥料を導入予定。初年度は同肥料でレタス、ニンジン、ジャガイモ等7万tを生産し、2024年には20万tにまで拡大を目指す。農作物は、テスコ小売店舗で販売予定。同アクションで二酸化炭素排出量を最大20%削減できる見込み。
【参照ページ】Greener greens: Tesco launches UK’s largest low-carbon fertiliser roll-out to increase food security and cut the carbon footprint of its veg
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