ベルギー化学大手ソルベイは1月17日、籾殻灰由来のケイ酸ナトリウムを使用したバイオサーキュラー型高分散性シリカ(HDS)を、欧州向けに新たに展開すると発表した。HDSはタイヤの機能補強材として幅広く用いられている。
シリカはもともと、自然界に存在している石英、トリディマイト、クリストバライト等の結晶形態で産出されている。今回のシリカは、籾殻という植物由来の素材から抽出されたもので、バイオサイクルでのサーキュラーエコノミー化を実現できる。また籾殻という廃棄物を活用している点も特徴的。
さらにソルベイは、バイオサーキュラーHDSを、イタリアのリヴォルノ工場で再生可能エネルギーを活用し生産。シリカ1t当たり二酸化炭素排出量を50%削減でき、タイヤバリューチェーンでの排出量削減に寄与する。ホームケア、パーソナルケア、飼料・食品業界等への需要にも対応可能。同工場は、2024年末に生産開始予定。
同社は今後、既存の高分散性シリカ「Zeosil」を、順次バイオサーキュラーHDSに転換予定。ドイツ自動車部品大手コンチネンタルと協働し、製品の上市に必要なエコシステムの構築に注力する。
また同社は、今後数年間で北米に初の工場を建設する計画も進めている。アジアや南米での市場調査も開始している。
【参照ページ】Solvay launches bio-circular silica in Europe, with expansion plans in North America
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