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【北米】米加墨首脳会談、DE&I、気候変動・環境、安全保障、健康、移民政策等で合意

 米ジョー・バイデン大統領、カナダのトルドー首相、メキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領は1月10日、第10回北米首脳会議(NALS)を開催し、6テーマに関するコミットメントを発表した。

 今回の発表では、「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)」「気候変動と環境」「競争力」「移民と開発」「健康」「安全保障」の6つのテーマに関して宣言。ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)では、LGBTQI+と個人の権利の保護を拡大しすべての人々に公平性を提供するとした。また、先住民との権利保護に関しても「先住民の女性及び少女への暴力に関する3カ国ワーキング・グループ」を通して先住民の女性たちが生活し、学び、指導できる社会の構築を目指す。加えて、女性及び少女の権利に対する財政的及び政治的支援の向上により、ジェンダー平等とあらゆる多様性を持つ女性たちのエンパワーメントの重要性を再確認した。

 気候変動と環境では、廃棄物から発生するメタンに焦点を当てメタンの排出量を削減、クリーンエネルギーに必要な水素開発のための基準の検討、北米におけるゼロエミッション車の生産と普及の増加を宣言。生物多様性と森林保護のため、2030年までに世界の陸と海の30%を保護するという目標(30×30)の重要性も再確認した。

 競争力のテーマでは、官民が連携し北米内での半導体や電気自動車(EV)用のバッテリー等のサプライチェーンを強化しクリーンエネルギーへの移行を加速させる。重要な鉱物資源についても、環境と地域社会に配慮しつつ埋蔵量データを整備する。また、イノベーションと雇用創出のため3カ国の官民学が連携し起業家の育成、中小企業の支援、技術教育の強化を行う。

 移民と開発に関して、「移民と保護に関するロサンゼルス宣言」と関連する多国間の枠組みに基づき対応すること確認。これまで以上に非正規移民と強制移住の根本的な原因を特定し、それに対処する必要があるとした。同時に、サプライチェーンにおける強制労働と児童労働の根絶のために協力することも確認した。

【参考】【アメリカ】バイデン政権、違法移民・難民の手続き厳格化。共和党陣営に配慮か(2023年1月6日)

 健康の分野では、動物及び新型インフルエンザに関する北米計画(NAPAPI)の更新の開始に焦点を当てる。インフルエンザを含む健康安全保障に関する脅威に対して予防、対応するために3カ国で連携する。新型コロナウイルス・パンデミックの知見を活用し、医療制度のレジリエンスも高める検討を行う。

 最後に、安全保障の分野では、マネーロンダリング、児童の性的搾取、銃器、人身売買等の犯罪行為に対して海外渡航に関するデータを活用した協力関係と、合成大麻等の違法薬物の脅威に対する対策を強化する。自然や人為的な災害のリスクに対処するためのトレーニングとベストプラクティスの共有を行い、特に影響を受けやすい女性及び少女の視点を取り入れたジェンダー平等の対策を検討する。

【参照ページ】Declaration of North America (DNA)

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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