中国電気自動車(EV)大手NIO(蔚来汽車)は12月24日、年次イベント「NIO DAY 2022」を開催。クーペSUV型EV「EC7」と、SUV型EV「ES8」を発表した。また、同社第3世代のバッテリー交換ステーション「NIO Power Swap Station 3.0」も発表した。
EC7は、300kWの高性能誘導モーターと180kWの高効率永久磁石モーターの組み合わせにより、0-100km/h加速をわずか3.8秒、100km/hからの完全停止を33.9m。世界で最も低い空気抵抗係数0.230cdを実現しているという。航続距離は、エントリーモデルの75kWhバッテリー仕様で約490km、100kWh仕様で約635km、最上級の150kWh仕様で約920km。ガラスルーフは、面積1.94m2の遮音・遮熱2層ガラスを採用。第3世代のフレキシブル・エレクトロクロミック(EC)技術により、5段階の透過率調整が可能。
新型ES8は、最大出力480kWのモーターを2基搭載し、0-100km/h加速は4.1秒、100km/hからの完全停止は34.3m。EC7と新型ES8は、ルーフに取り付けられたLiDARシステムとカメラによるインテリジェント・ドライビング・システムと連携し、パターンやアニメーションを投影したり、グレアの自動軽減やハイビーム回避、警告ビームを照射できるADBインテリジェント・マルチビーム・ヘッドライトを搭載。レベル4自動運転用の33個の高精度センサーも採用している。
さらにEC7と新型ES8では、世界初の車載AIアシスタント「NOMI」、ドルビーアトモスパノラマサウンド技術を搭載した7.1.4没入型サウンドシステム、光落下型周辺雰囲気ランプ、12.8インチAMOLED中央制御画面、高性能AR・VRデバイスなどで構成されたデジタルコックピット「PanoCinemaパノラマデジタル」も搭載し、「フルシーン没入型のデジタル空間」というエンターテイメント面も強化した。
また両モデルの特徴は、交換式バッテリーを採用していてる点。数分で交換可能。高速道路でのバッテリー交換ができる新機能では、車内では、ナビゲーションを開始すると、自動的にバッテリー交換のルートを計画し、インテリジェントナビゲーションによって電源交換ステーションまで走行。自動的に電源交換を完了し、自動的にサービスエリアから高速道路に合流する。
今回発表された第3世代のバッテリー交換ステーションでは、新しいバッテリー交換手法を採用し、1日当たりの交換回数は408回となり、第2世代の電源交換ステーションと比べ30%増加。レーザーレーダー2基とNvidia OrinXチップ2基を搭載し、合計508TOPSの演算能力を持つ第3世代パワースワップステーションは、車と通信し、自動的に車を誘導してスワップを完了する「自動召喚&スワップ機能」に対応することができる。さらに、最大電流650A、最大電力500kWで、100kWhのバッテリーパックを10%から80%まで充電するのに要する時間はわずか20分。2023年3月の設置開始を予定しており、2023年中に、中国国内でのステーション数を1,700カ所、充電スタンドを20,000基にする計画。
EC7の価格は、75kWhバッテリー搭載で488,000人民元(約930万円)、100kWhバッテリー搭載で546,000人民元(約1,040万円)、BaaSタイプが418,000人民元(約790万円)。2023年5月に中国で納車開始予定。新型ES8の価格は、75kWhバッテリー搭載モデルが528,000人民元(約1,000万円)、100kWhバッテリー搭載モデルが586,000人民元(約1,110万円)、BaaSタイプが458,000人民元(約870万円)。2023年6月に中国で納車開始予定。
【参照ページ】NIO Day 2022 held in Hefei, the EC7 and the All New ES8 Launched
【画像】NIO
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