キリンホールディングス傘下のパッケージイノベーション研究所とファンケルは12月15日、ビール製造時の副産物から抽出したヘミセルロースを活用し、化粧品包材を開発したと発表した。同製法での包材開発は、国内化粧品業初。
両社は今回、キリンのビール商品「一番搾り」製造時に、麦汁を搾った後の残るビール仕込粕からヘミセルロースを抽出。バイオマスプラスチックの研究開発を行う「革新パートナーズ」とも協働し、ヘミセルロースとセルロースを混合した結果、レフィル用の包材の成形に適したシートの製造条件を見出した。化石燃料由来原料を使用せず、植物由来のヘミセルロースを採用することで、二酸化炭素排出量を削減できる。今後、ヘミセルロースで製造したシートの様々な包材への応用を検討する。
さらにキリンホールディングスは11月7日、花王とともに和歌山県立医科大学とヘルスプロモーション研究センター(HPRC)が展開する内臓脂肪と免疫の関連についての共同研究「わかやまヘルスプロモーションスタディ」に参画すると発表した。
和歌山県立医科大学とヘルスプロモーション研究センター(HPRC)はこれまで、生活習慣や筋肉量に関する研究を進め、筋肉量の減少と動脈硬化の発症の関係や転倒歴と自発運動量の関係等について論文を発表済み。免疫機能に関する研究を行なうのは今回が初。
今回の研究では、和歌山県在住の成人男女300名を対象に、生活習慣病発症に関わる遺伝・環境要因を調査。キリンの免疫領域での研究力と、花王が生活習慣病の根底にある内臓脂肪蓄積を改善するために構築してきた研究力を掛け合わせ、内臓脂肪とpDC活性の関連の解明を目指す。
【参照ページ】国内初、ビール製造時の副産物から化粧品包材を開発
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【参照ページ】キリンと花王が、内臓脂肪と免疫の関連について共同研究を開始
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