アパレル世界大手仏ケリングと仏化粧品大手ロクシタンは12月12日、国連生物多様性条約第15回締約国会議(CBD COP15)の場で、女性のエンパワーメントに焦点を当てながら自然の保護と再生を進めるファンド「Climate Fund for Nature」を設立すると発表した。2023年第1四半期に運用を開始予定。運用は、仏金融大手ナティクシス子会社Mirovaが担う。
両社は、世界が気候変動、生物多様性、土地劣化に関する目標を達成するには、自然を軸としたソリューション(NbS)への投資額を、2030年までに少なくとも3倍、2050年までに4倍まで拡大する必要があると強調。これは、将来的な年間投資額で6,740億米ドル(約91兆円)、累積投資額で最大10兆米ドル(約1,350兆円)規模に相当する。
同ファンドの資金規模目標は3億ユーロ(約433億円)。そのうち1億ユーロ(約202億円)は、すでにコミットメントを確保済み。投資分野は、リジェネラティブ農業への移行、カーボンクレジットの提供、女性の地位向上に重点を置いた地域社会への便益創出等、主に自然保護・再生に取り組むプロジェクトを投資対象とする。プロジェクトは、ほとんどの場合主要な原材料の生産国で実施。進捗状況は、自然・気候・生活の観点から測定可能な形でモニタリングする。
また、女性のエンパワーメントでは、資金・土地・研修へのアクセス改善プロジェクトも支援。Climate Fund for Nature、Mirova、ジェンダーレンズ投資促進プラットフォーム2X Collaborativeの3者での協働も進める。
【参照ページ】KERING AND L’OCCITANE GROUP JOIN FORCES TO FINANCE NATURE PROTECTION AT SCALE WITH THE CLIMATE FUND FOR NATURE
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