2050年までの運用ポートフォリオのカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)にコミットするアセットオーナーのイニシアチブ「Net-Zero Asset Owner Alliance(NZAOA)」は11月22、金融インデックス・プロバイダーに対し、カーボンニュートラルに沿ったベンチマークの開発を強化するよう促す共同声明を発表した。
NZAOAは今回、気候関連を重視した金融インデックスが増えていることは認めつつ、グローバルでのマルチアセットでポートフォリオ全体での投資運用を進めるためには、カーボンニュートラルに沿ったベンチマークが不足しているとの認識を示した。
そこで今回、同インデックスを開発する上での10原則を提示した。
- メソドロジーと設計の透明性
- 過去ではなく現地からの排出削減を判断できるインデックスの開発
- 排出量の多い業種を一律にネガティブスクリーニングではなく、同業種の中で削減リーダーに傾斜配分できるようなインデックスの開発(但し、石炭火力発電は一律除外でもOK)
- 実経済の削減につながるインデックスの開発
- セクター別や地域別でカーボンニュートラルの速度に差異があることを考慮
- 将来に向けた先行指標となるようなインデックスの開発
- 気候変動に関連したKPIの設定と進捗報告
- データ不足への適切な対処
- 親インデックスとの比較可能性とトラッキングの確保
- 公正な移行の観点からの負の外部性の考慮
また今回、これらの10原則に基づいて開発されたインデックスを、アセットオーナーが採用し、委託先の運用会社に伝えていくことも求めた。
【参照ページ】Net-Zero Asset Owner Alliance Calls for Development and Uptake of Net-Zero Aligned Benchmarks
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