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【EU】欧州委、藻類産業行動計画を採択。気候、水質、健康で輸出強化へ。ブルーカーボンも

 欧州委員会は11月15日、藻類産業強化の行動計画を採択した。気候変動、水質汚染、健康の3つの観点で藻類のポテンシャルを最大限活用するとした。EUは有数の海藻製品の輸入量を誇る。今後2030年までに食品、化粧品、医薬品、エネルギー分野を中心に世界需要は90億ユーロ(約1.3兆円)に達するとみている。

 今回の戦略では、藻類産業を強化するための23のアクションを設定。具体的には、新たな藻類生産者向けツールキットの開発、海藻養殖に最適な海域へのアクセス支援、海洋空間計画への海藻養殖と海の多目的利用の盛り込み、藻類の成分や汚染物質、藻類バイオ燃料を欧州標準化委員会(CEN)と共に規格化、藻類を原料とした肥料製品の市場性、効率性、安全性評価、技術実用化支援、革新的な中小企業やプロジェクト支援、ブルーカーボン議論の加速等。

 欧州委員会は2019年、欧州委員会のブルーバイオエコノミー・フォーラムで、約300のステークホルダーと協議した後、ブルーバイオエコノミーのためのロードマップを発表。2020年12月には、藻類産業構築でパブリックコメントを実施した。その後2022年2月、欧州の藻類関係者間の協力のための協議体として欧州藻類ステークホルダー・フォーラム「EU4Algaeフォーラム」を設立している。

【参考】【EU】欧州委、藻類産業構築でパブコメ募集。食料、燃料、素材、医薬品、肥料で幅広い可能性(2021年1月12日)

 欧州委員会は今後、今回の戦略について、欧州議会とEU理事会との協議を開始。EU4Algaeフォーラム等を通じ、実行のための調整も行う。戦略遂行の進捗状況の評価報告書作成は2027年末を予定している。

【参照ページ】Commission proposes action to fully harness the potential of algae in Europe for healthier diets, lower CO2 emissions, and addressing water pollution

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