英政府は11月17日、第27回国連気候変動枠組条約シャルム・エル・シェイク締約国会議(COP27)の場で、自動車とバンの新車販売を100%ゼロエミッション車(ZEV)のみにする時期を主要市場では2035年、世界全体では2040年に設定するイニシアチブ「Accelerating to Zero coalition(A2Z)」を発足。41ヶ国政府、自動車メーカー14社、自治体多数が加盟した。
A2Zは、英政府が2021年のCOP26の場で発表した同様の宣言を発展させたもの。当時は37ヶ国だったが、今回41カ国にまで増えた。
【参考】【国際】30ヶ国政府、世界中でのゼロエミッション車アクセス拡大で合意。新興国からも(2021年11月11日)
A2Zでは、政府は、主要市場では2035年、世界全体では2040年に自動車とバンの新車販売を100%ZEVにするよう努める。地方政府・自治体は、2035年までに、所有またはリースしている自動車およびバンの車両をゼロエミッション車に転換するよう努める。加盟自動車メーカーは、2035年までに、主要市場での自動車とバンの新車販売を100%ZEVにするよう努める。その他の企業では、2030年までに自動車とバンの保有またはリース車両を100%ZEVにするよう努める。
投資家や金融機関、その他の加盟機関も、2035年までに、主要市場での自動車とバンの新車販売を100%ZEVにするよう支援する。
2021年のCOP26でZEV宣言に署名していた国は、英国、カナダ、ニュージーランド、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、オーストリア、リヒテンシュタイン、アイルランド、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、アイスランド、ポーランド、クロアチア、スロベニア、キプロス、マルタ、リトアニア、ウクライナ、バチカン市国、イスラエル、トルコ、チリ、ウルグアイ、パラグアイ、エルサルバドル、ドミニカ共和国、インド、アゼルバイジャン、ケニア、ルワンダ、ガーナ、カーボベルデ、モロッコ。
そして今回新たに、フランス、スペイン、ギリシャ、メキシコ、アルメニアが加わった。一方、カンボジアは脱退していた。
自動車メーカーでは、COP26で、GM、フォード、メルセデス・ベンツ、ボルボ・カーズ、ジャガー・ランドローバー、BYD(比亜迪)、MOBI、Quantum Motors、Avera Electric Vehicles、Etrio Automobiles、Gayam Motor Worksが加盟。今回新たに、Lotus Cars、VinFast、Volt Motorsの3社が加わった。
他の企業では、ユニリーバ、シーメンス、Uber、Zipcar、SKネットワーク、テスコ、セインズベリー、ABB、Aviva、BTグループ、コカ・コーラ・ヨーロピアン・パートナーズ、HP、イケア(Ingkaグループ)、グラクソ・スミスクライン(GSK)、サノフィ、ノボ・ノルディスク等が加盟。
投資家では、AP7、フェデレーテッド・ハーミーズ、NEIインベストメンツ、Local Authority Pension Fund Forum等が加盟。投資家団体ではIIGCCが加盟した。金融機関では、ナットウエスト・グループとZenithが加盟した。
地方政府・自治体では、欧米から多数の加盟が出た。東アジアでは、韓国の忠清南道、江原道、済州島特別自治道、ソウル市、蔚山市が加盟し、韓国の自治体の積極姿勢がみられた。
【参照ページ】COP26 declaration on accelerating the transition to 100% zero emission cars and vans
【参照ページ】Accelerating to Zero (A2Z) Coalition Launches at COP27 to Drive Global Transition to Zero-Emission Vehicles
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