生物多様性の回復と循環型バイオエコノミー推進イニシアチブのサーキュラー・バイオエコノミー・アライアンス(CBA)と高級アパレル世界大手仏LVMHモエ ヘネシー・ルイヴィトンは11月7日、アフリカでのリジェネラティブ農業での綿花生産プログラムを新たに展開すると発表した。
サーキュラー・バイオエコノミー・アライアンス(CBA)は、2020年に当時皇太子の英チャールズ王が設立。UPM、アストラゼネカ、世界経済フォーラム(WEF)、国際自然保護連合(IUCN)、世界資源研究所(WRI)、国連工業開発機関(UNIDO)、国際アグロフォレストリー研究センター等が参画している。
CBAは、世界的の生物多様性の回復と、循環型バイオエコノミー化を進めるため、投資家、企業、政府、NGO、地域コミュニティ等のネットワーキングを行うプラットフォームを提供。CBAの事務局は、欧州森林協会(EFI)が務めている。
CBAとLVMHは今回、アフリカのサヘル地域の森林破壊を防ぐ国連砂漠化対処条約(UNCCD)のイニシアチブ「グレート・グリーン・ウォール」の一環として、リジェネラティブ農業・アグロフォレストリー・プロジェクトを展開。LVMHの支援のもと、綿農家500世帯と協働し、綿花栽培と並行したアグロフォレストリー、土地の回復に注力する。国際救済委員会(IRC)、環境保護推進NGOのReforest’Action、欧州森林協会(EFI)等とも協働する。
特に気候条件の厳しい地域にあるチャド湖は、1963年から2001年の間に90%縮小。現在の減少率では、約20年後に消滅する可能性が指摘されている。この減少の要因の一つが、工業的な綿花生産による大量の水消費と見られている。今回、綿花農家に多様な樹木を導入することで、土壌の肥沃化や保水性、生物多様性の向上、地域農家の収入増が期待される。
またCBAのリビングラボは、地域コミュニティと協働し、高品質な植栽材を栽培するためのコミュニティ・ツリー・ナーサリーを設立予定。植栽や収穫のための設備、製品の保管、持続可能な灌漑技術へのアクセスも支援する他、綿花のバリューチェーンの改善や、キャッサバ、トウモロコシ、コショウ等の補完的な作物の市場創出も目指す。
【参照ページ】In the context of the COP 27, the Circular Bioeconomy Alliance and LVMH announce a major new project tackling one of the serious challenges the African continent is facing
【参照ページ】CBA and LVMH announce major new project
【CBA加盟機関リスト】Members
【画像】CBA
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