【アメリカ】米国コットン・トラスト・プロトコル、ラルフローレンが加盟。登録綿花農家も1000超え

　アパレル世界大手米ラルフローレンは10月7日、米国綿花サステナビリティ機関「米国コットン・トラスト・プロトコル（USCTP）」に加盟したと発表した。同社は2025年までに主要繊維でサステナビリティ調達100%を目標に掲げており、同認証コットンの活用も進めていく。USCTPにはすでにGAP、リーバイ・ストラウスも加盟している。

【参考】【アメリカ】ラルフローレン、綿花のリジェネラティブ農業支援で5.5億円拠出。NGOと連携（2021年10月30日）

　米国では2018年、綿花団体コットン・インコーポレーテッドが、「土地利用」「土壌炭素貯留」「水マネジメント」「土壌損失」「二酸化炭素排出量」「省エネ」の6つの環境サステナビリティ分野で2025年目標を発表。USCTPは2020年7月に。米国の大規模栽培の慣習を踏まえた企業報告制度を創設した。USCTPの加盟企業は毎年、USCTPに対し、第三者保証を取得した上で、進捗のデータ報告が義務付けられている。またUSCTPは、2025年までに米国綿花の半分をUSCTPがカバーすることを目標として掲げている。

（出所）USCTP

　すでにUSCTPはすでに、Textile ExchangeやForum for the Futureに推奨イニシアチブとしてお墨付きを得、Sustainable Apparel Coalition（SAC）、Cotton 2025 Sustainable Cotton Challenge、Cotton 2040、Cotton Up等での認定イニシアチブとしても認可されている。早くも国際貿易センター（ITC）のスタンダード・マップにも慶されている。また、Partnership for Sustainable Textilesからもサステナブルコットンの基準として認可され、ISEALからもコミュニティメンバーとして認められている。

　USCTPは、ブランド・小売企業、縫製・製造企業、綿花生産者の3つの段階で加盟制度を設けている。3年間の登録プログラム制度もスタートしている。ブランド・小売企業の加盟企業は40社以上、縫製・製造企業ではパキスタン、バングラデシュ、インド、中国、中南米、タイ、インドネシア、ベトナム、トルコ、韓国、日本、台湾、米国、西欧等から800工場以上が加盟。生産者では登録面積がすでに1,000農家以上、110万エーカーにまでなった。さらに2022年からは綿花生産者の登録制度を簡素化。また、登録生産者は、Market to FieldsのFieldprintツールでデータ入力するシステムを採用している。

　すでにUSCTPの登録生産農家は、米農務省（USDA）の気候スマート・コモディティ・アートナーシップのパイロット事業にも選定されており、補助金も出ている。

【参照ページ】U.S. Cotton Trust Protocol Welcomes Timeless Luxury Brand, Ralph Lauren, as a Member
【参照ページ】With U.S. Cotton Trust Protocol®, Brands and Retailers Can Now Source U.S. Cotton with More Confidence
【参照ページ】U.S. Cotton Trust Protocol Passes 1,000 Grower Milestone on World Cotton Day
【参照ページ】U.S. Cotton Trust Protocol Awarded USDA Grant for U.S. Climate Smart Cotton Program
【参照ページ】Cotton Sustainability Goals

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所