米連邦準備制度理事会(FRB)は9月29日、金融大手を対象とした気候シナリオ分析の実証実施に6社が参加すると発表した。複数の異なる気候シナリオで金融レジリエンスを評価する。実施は2023年初頭に始まり、2023年末までかけて行う予定。
今回参加を発表したのは、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェース、モルガン・スタンレー、ウェルズ・ファーゴ。
実証実施えは、参加企業は、各気候シナリオが特定のポートフォリオや事業戦略に与える影響を分析。FRBは、参加企業の分析結果を確認し、気候変動に関連する財務リスクのマネジメント能力を高めるため、参加企業と協力する。また理事会は、気候変動リスクマネジメントの実践について学んだことや、シナリオ分析から得られた知見を公表する。但し、企業毎の情報は公表しない。
金融機関向けの気候シナリオ分析は、「気候変動ストレステスト」とも呼ばれているが、FRBは通常のストレステストと区別するため、気候変動ストレステストの名称は使っていない。
またFRBは10月14日、金融大手の「Too big to fail」問題に対処するため、破綻処理能力を強化するための新ルールの方向性に関しパブリックコメントの募集を開始した。新ルール案は、連邦預金保険公社(FDIC)と共同で作成した。
【参考】【アメリカ】FRB、監督気候委員会と金融安定気候委員会を設立。金融行政に金融リスク統合へ(2021年3月28日)
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