サプライチェーン上でのサステナビリティ評価改善イニシアチブ「Together for Sustainability(TfS)」は9月22日、製品カーボンフットプリント(PCF)算出のためのグローバルガイドライン「PCFガイドライン」を策定したと発表した。複雑性の高い化学製品の二酸化炭素排出量の計算手法を統一し、スコープ3排出量の明確化を図る。
今回策定のガイドラインは、化学製品の原料調達から出荷までの二酸化炭素排出量について具体的な計算手法を規定したもの。ISO14040、ISO14044、ISO14067、GHGプロトコル等の国際規格にも準拠。策定プロセスでは、世界経済フォーラム(WEF)や持続可能な開発のための経済人会議(WBCSD)とも連携した。
TfSは、化学業界のグローバルサプライチェーンにおけるサステナビリティの評価、監査、共通ベンチマーク策定等を目的として2011年に発足。TfSは、欧州化学工業協会(CEFIC)、ドイツ化学工業協会(VCI)、中国石油化工工業連合会(CPCIF)もパートナーとして関わっている。現在は、世界37社が加盟。策定したベンチーマークに基づく企業評価では、サステナビリティ・サプライチェーン評価世界大手仏EcoVadisが評価機関として選定されている。
TfSの参画企業は、バイエル、コルテバ、万華化学(Wanhua)、BASF、ダウ、シーカ、ジボダン、ヘンケル、ライオンデルバセル、メルク、DSM、UPM、OMV、アクゾノーベル、クローダ、ブレンターク、イーストマン・ケミカル、ソルベイ、エボニック、コベストロ、アルケマ、クラリアント、ケマーズ、ランクセス、Lenzing、Advansix、センペリット、シンジェンタ、Archroma、Azelis、CABB、ICL、IFF、Kraton、Sennics、Wacker。日本企業は三井物産のみ。
BASFは、同社提供の製品カーボンフットプリント自動計算デジタルツールでも、今回のガイドラインに準拠。ガイドラインの標準化に向け、計算手法をサプライヤー、顧客、同業他社に公開する。
【参照ページ】Press release: New Expert Guideline enables chemical sector to tackle Scope 3 emissions
【ガイドライン】Product Carbon Footprint Guideline by TfS
【参照ページ】Chemical industry agrees on global standard for calculating product carbon footprint
【画像】TfS
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