飲料世界大手デンマークのカールスバーグは8月17日、新たなESG戦略「Together Towards ZERO and Beyond(TTZAB)」を発表した。2040年までにスコープ3を含むバリューチェーン全体でのカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)目標も盛り込んだ。
同社はこれまで、ESG戦略「Together Towards ZERO(TTZ)」を展開。2015年以降、二酸化炭素排出量を40%、ビール1hlあたり水消費量を21%削減する等、大きく進捗してきた。
今回策定したTTZAB戦略では、カーボンニュートラルに加え、水、責任ある飲酒、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)、人権、地域コミュニティエンゲージメント等でも目標を設定。具体的な目標、行動、結果を通じ、同社のパーパスを示す他、リスク軽減、ポジティブな変革につながる重要な仕組みとして、同社経営戦略「SAIL’27」と統合する。
責任ある飲酒では、2030年までに世界全体での同社商品ポートフォリオにおける低アルコール及びアルコールフリー商品の割合を35%まで引き上げる。包装・容器を通じた責任ある飲酒メッセージの発信、責任ある消費の支援に向けた協働、アルコールフリー飲料の選択肢の提供は、2030年までに100%を目指す。
水では、2030年までに水リスクの高い地域にある醸造所での水消費量を100%水系に還元する目標を掲げた。
また同社は、農業、原材料加工、包装・容器の製造、廃棄での同排出量が、同社排出総量の65%以上を占めると課題視。2030年までに原料の30%、2040年までに100%でリジェネラティブ農業を導入し、生物多様性保全、土壌の健康、農地での炭素固定量の増加を進める。
包装・容器では、2030年までに100%リサイクル可能・再利用可能・持続可能なものに転換。加えて同年までに回収・リサイクル率90%、ボトルと缶での再生素材含有率50%、バージンプラスチック消費量50%削減を目指す。
労働安全性では、2030年までに損失時間災害(LTA)を0にする。
【参照ページ】Carlsberg Group targets net zero carbon emissions by 2040 as part of new ESG programme
【画像】Carlsberg
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