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【日本】KDDI、通信障害で約73億円の返金。約款を超えた「お詫び返金」決定

 KDDIは7月29日、7月2日に発生した通信障害に関し、約款に基づく返金として271万人に2日分相当額を請求額から減算するとともに、約款を超えた「お詫び返金」として3,589万人に対し、請求額から200円を減算すると発表した。減算は9月以降に実施する。返金総額は約73億円。

 7月2日に発生した通信障害の概要は、7月2日1:35から7月4日15:00までの61時間25分と特定。障害影響は、音声(VoLTE)で約2,278万人、データ通信で765万人以上という大規模通信障害となった。KDDIの説明によると、常にサービスが寸断していたのはVoLTEで、データ通信は断続的につながっていたという。

 原因は、メンテナンス作業においてルータの経路誤設定により通信断が約15分間発生した後、作業の切り戻しを行った際、位置登録要求の再送が大量に発生。VoLTE交換機の輻輳に続いて、加入者データベースの輻輳が発生し、加入者DBのデータ不一致も連鎖的に生じたことで、通信しづらい状況が続いた。最終的に、原因となったVoLTE交換機(全国18台中6台)を切り離したことで、サービスが回復したという。KDDIは、メンテナンス作業時に、特殊なネットワーク状態での輻輳制御が十分に考慮されていなかったことも原因の一つとしてあげた。

 返金の根拠としては、まず約款に基づく返金は、約款にある「24時間以上連続して通信サービスを利用できなかった、または利用できない状態と同程度の状態だった場合」を考慮。24時間以上連続してトラブルが起きていたVoLTE通話サービスの対象者を271万人と導き出した。返金額の「2日分」は、通信障害期間が丸3日には達していないことから2日となった。KDDIによると、返金額は単純計算で「一人平均で1日あたり約52円」となるという。

 一方、お詫び返金に関しては、「通信障害期間中にスマートフォン、携帯電話及びホームプラス電話をご契約いただいていた全てのお客様」とし、同様に通話サービスのみを対象とした。お詫びでは、障害期間を自発的に「3日」と解釈し、1日あたり約52円の3倍の156円を基準に設定。それを200円にまで引き上げた形。基本料金が0円の「povo2.0」の契約者には、3日間1GBのデータ量提供(390円相当)を付与することにした。

 KDDIによると、解約者は多くはないが、新規契約者獲得には影響が出ているという。

【参照ページ】7月2日に発生した通信障害について

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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