中国発電大手・国家電力投資集団(国家電投:SPIC)は7月5日、アリババ・グループとの間で戦略的提携を発表。さらに7月6日には、京東集団(JD.com)との間で戦略的提携を発表した。通話・通信・デジタル放送のネットワークを融合(三網融合)させ、再生可能エネルギーの普及を念頭に、エネルギー分野のデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現しにいく。
SPICは、中国5大発電グループの一つで、水力、火力、原子力、再生可能エネルギー等の電源を同時に保有する中国唯一の総合エネルギー企業グループ。中国政府が2022年にカーボンニュートラル目標を掲げたことを受け、SPICも2023年までに中国国内の二酸化炭素排出量をピークアウトすることを方針として掲げている。
アリババ・グループとの提携では、SPICのデジタル改革、三網融合のデジタル基盤構築、農村部での再生可能エネルギーの開発・活用の3つを具体的な協力分野として設定。また、SPICは電源をカーボンニュートラル化することで、アリババグループのカーボンニュートラル目標達成に貢献する。
【参考】【中国】アリババ、中国IT大手初のカーボンニュートラル目標発表。スコープ3+も提唱(2021年12月26日)
SPICとアリババ・グループは、「再生可能エネルギー+データセンター」「再生可能エネルギー+新小売」「再生可能エネルギー+物流」「再生可能エネルギー+オフィスパーク」等の産業モデルを共同で開発する予定。同時に、県単位のエネルギーのデジタルソリューションを共同で模索し、県単位の分散型太陽光発電の発展とスマート農業、農村観光の特徴を組み合わせ、農村活性化のための新しい生態も追求していく。
京東集団との提携でも、同様に、SPICのデジタル改革、三網融合のデジタル基盤構築、農村部での再生可能エネルギーの開発・活用の3つを具体的な協力分野として設定した。
特に、京東集団は、業界をリードする統一IoT管理プラットフォームを構築し、「クラウド・ネット・エッジエンド」のエネルギー産業インターネットアーキテクチャを形成。データ層でエネルギー産業の水平開放と垂直浸透を促進し、SPICと各レベルを統合するマルチレイヤー型の連携と相互接続を実現する。県単位でもクラウド化を実現するためのデータ基盤構築も支援する。
SPICは全体で、2025年までに100県での基盤構築を目標として掲げている。実現すれば、2.5億人と3億台のエネルギー機器をインターネットで結ぶことができるという。
【参照ページ】国家电投牵手阿里巴巴、京东打造三网融合新态势
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