国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)の国連持続可能な保険原則(PSI)は6月、生命保険会社を対象としたESG生命保険引受ガイドを発行した。同様のガイドでは、損害保険会社向けが発行されていたが、生命保険引受を対象としたものは今回が初。4月に原案が発表されいてた。
【参考】【国際】持続可能な保険原則、生保引受向けのESGガイド案発表。ESG領域が生保にも拡大(2022年5月8日)
【参考】【国際】持続可能な保険原則PSI、損保向けにESGリスク統合ガイダンス案発表。アリアンツが主導(2019年3月1日)
同ガイドの発行は、英保険大手HSBCライフが作成資金を拠出。策定作業では、他に、SCOR、ミュンヘン再保険、チューリッヒ保険グループ、TDインシュランス、AIA、Achmea、ERGO、ICEA LION Life、SulAmérica、VidaCaixaの計12社がプロジェクトメンバーとなった。
同ガイドでは、ESGの各リスクが、死亡率、寿命、疾病率、入院に与える影響をヒートマップで分析。環境リスクでは、大気汚染、気候変動、薬剤耐性、感染症等、社会リスクでは、顧客特性、資産・所得、健康意識、人権、ライフスタイル慣行等を挙げている。一方、ガバナンスリスクは、死亡率、寿命、疾病率、入院に与える影響は軽微とした。
生命保険へのESGリスク統合では、保険会社としてのリスクマネジメントとしての対策や、当該リスクに関する従業員教育に焦点を当てた。また、ガバナンスの在り方や専門家の活用についても触れている。さらに対外報告も重視した。
【参照ページ】MANAGING ENVIRONMENTAL, SOCIAL AND GOVERNANCE RISKS IN LIFE & HEALTH INSURANCE BUSINESS
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