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【EU】欧州委、「偽情報に関する行動規範」改定。署名数は34社に拡大

 ベラ・ヨウロバー欧州委員会副委員長とティエリー・ブルトン欧州委員は6月16日、欧州委員会が2018年に策定した「偽情報に関する行動規範」を改定し、民主的手法でプロパガンダに立ち向かうための共同宣言を盛り込んだ。

【参考】【EU】欧州委、偽情報対策でフェイスブック、ツイッター、グーグルの最新動向報告書発表(2019年4月29日)

 同規範は、政治広告等のスポンサードコンテンツ、アルゴリズムの第三者検証、多様な意見へのアクセス強化、偽アカウント対策、偽情報の監督推進等の内容を含んでいる。現在の署名機関数は34社。グーグル、メタ、ツイッター、Tiktok、マイクロソフトなど大手オンラインプラットフォームに加え、小規模なオンライサービスやオンライン広告セクターの企業も署名した。

 今回の発表は、新型コロナウイルス・パンデミックやロシアによるウクライナ侵攻に関連した危険な偽情報が悪意ある行為者によって、情報が拡散されたことを受けてのもの。これらの出来事から4つの教訓があったとした。
 
 1つ目は、偽情報のマネタイズ。偽情報を発信してきた人物たちは、新型コロナウイルス・パンデミック関連の偽情報の発信後、新ロシア派の偽情報を流している。金銭的利益が動機となり、発信する内容が変化している。

 2つ目は、オンラインプラットフォーム上での対応の不足。すべての国、言語で偽情報を排除するためのリソースは現状不足している。危機が発生後に場当たり的な対策を実施するのではなく、ファクトチェッカーやコンテンツ審査チームによる継続的なEU全体での協力が必要だとした。

 3つ目は、データの重要性。研究者が偽情報に関して様々な分析ができるようにアクセスと透明性を確保する必要がある。

 4つ目は、オンラインプラットフォーム上の連携。偽情報は多くのアカウントを通じて拡散、増幅される。オンラインプラットフォームを超えたアクションと協力が拡散防止に向けて必要である。

 また、大規模なプラットフォームに関しては、デジタルサービス法(DSA)がビジネスの利益ではなく社会の幸福を第一に考えることを促し、同規範によって法的義務を遵守しているかを評価可能にするとした。

 今回の行動規範には、上記の観点を含む44のコミットメントと128の特定措置が含まれる。署名組織は今後、6ヶ月以内に署名した内容を実現していく。欧州委員会は署名組織からの定性および定量報告に基づき、進捗状況を定期的に評価する。

【参照ページ】New Code of practice on disinformation: Fighting propaganda war with democratic methods - Joint statement by Vice-President Jourová and Commissioner Breton
【参照ページ】The 2022 Code of Practice on Disinformation

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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