国際サッカー連盟(FIFA)と国際プロサッカー選手会(FIFPRO)は6月18日、サッカーの国際大会開催中にSNS上で選手や監督に向けられた誹謗中傷(ヘイトスピーチ)問題を明らかにした報告書を発行した。11月に開催されるカタール2022では、選手をSNS上の誹謗中傷から保護することも計画している。
同報告書は、UEFA EURO 2020と、アフリカネイションズカップ2021の2大会での準決勝と決勝を対象とし、AIを活用し、SNSの投稿40万件以上を分析した。結果、50%以上の選手が何らかの差別的な誹謗中傷を受けており、その多くは選手の母国から寄せられていることが確認された。誹謗中傷の多くは、同性愛嫌悪(40%)と人種差別(38%)に関するコメントで、投稿は公開されたままになっている。
FIFAとFIFPROは、カタール大会期間中、男子と女子の双方で、選手向けに専用のサービスを導入し、SNSに掲載された誹謗中傷用語をスキャンし、検出されたコメントを選手とそのフォロワーが見ることができないようにする予定。
同報告書によると、誹謗中傷投稿したアカウントの90%は、高い確率で特定が可能。また、見られなくした投稿は、FIFAとFIFPROは閲覧できるため、投稿されたSNS企業や当局にエスカレートする措置もとれると強調した。
今後FIFAとFIFPROは、2022年と2023年のFIFAトーナメントに参加する全選手に対し、SNS運営のベストプラクティスやメンタルヘルスに関するアドバイスも提供していく考え。
【参照ページ】FIFA and FIFPRO join forces to combat social media hate speech
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