米カーボンリサイクルLanzaTechは5月26日、製鉄所や廃棄物等から排出される二酸化炭素を原料とし、PET(ポリエチレンテレフタレート)の主原料の一つとなるモノエチレングリコール(MEG)を生成する実験室規模での概念実証(PoC)に成功したと発表した。炭素回収・利用・貯留(CCUS)の新たなアプローチが誕生した。
モノエチレングリコール(MEG)は、自然界で自然生成する生物は今まで確認されていない。そのため、LanzaTechは今回、同社がすでに開発に成功しているエタノール生産細菌を再プログラムし、独自のバクテリアを活用した発酵で、二酸化炭素を直接モノエチレングリコール(MEG)に変換。エタノール中間体を必要としないため、サプライチェーンが簡素化できる。
LanzaTechは、包装の環境フットプリントを削減するため、大手企業との連携を強化している。今回のPoC実証の成功を受け、同社はダノンの支援を受け、直接MEG化技術のスケールアップを継続する計画。他にも、InEnTec、Waste Management、ルルレモンともパートナーシップを締結している。加えて、米エネルギー省から支援では、リサイクル不可能な廃プラスチックとアパレル製品を、MEGにアップサイクルする技術の適用と規模拡大も進めている。
同社は、今回開発した技術の規模拡大に成功すれば、環境の影響を著しく低減したPETボトルやPET繊維の生成が可能と説明している。
【参照ページ】LanzaTech, with the support of Danone, Discovers Method to Produce Sustainable PET Bottles from Captured Carbon
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら