欧州保険・企業年金監督局(EIOPA)は5月20日、損害保険業界の気候変動リスクエクスポージャーに初期評価結果を発表した。現状では、リスク対応はできているが、将来影響については注視が必要とした。
今回の分析は、ESG評価を金融監督行政に統合するEIOPAの政策の一環。気候変動に関しては、2020年に欧州の保険会社の投資ポートフォリオにおける気候変動移行リスクの感応度分析を実施しており、今回が第2弾。
今回の分析では、嵐、山火事、河川・沿岸洪水のリスクに対する財物保険や事業中断保険に焦点を当てた。結果、分析対象の保険大手は、歴史的に十分な対応能力を有していると評価。しかし将来にも盤石かどうかは、気候変動の影響を測定し、事業戦略を適応できる経営組織能力にかかっていると指摘。今後の対応能力の強化が必要との見方を示した。
今回のレポート対象企業は、今後、物理的な気候変動リスクの影響を受けると予想。また、保険料が上がる可能性が高く、将来的にリスクレベルを低減するには適応策と緩和策が重要な役割を果たすという点でコンセンサスがあったという。
【参照ページ】EIOPA assesses European insurers’ exposure to physical climate change risks
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