ヘッジファンド世界最大手英マン・グループ、資産運用世界大手仏アムンディ、英HSBCアセット・マネジメントの3社は5月11日、電源開発(Jパワー)に対し、3つの株主提案を共同で提出したと発表した。カーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)の強化を求めた。
今回の株主提案をアレンジしたのは、豪ESG投資推進団体オーストラレーシア企業責任センター(ACCR)。Jパワーに対し、信頼できる二酸化炭素排出量の短期・中期的な削減目標の設定と、目標に対する今後の設備投資の整合性の評価方法の開示、役員報酬制度による気候目標へのインセンティブの付与達成等を要請した。化石燃料からの転換に伴うリスクと機会を考慮した上で、長期的な企業価値を守るよう求めた。
今回の株主提案は、Jパワーが2021年1月に発表した長期戦略「ブルーミッション2050」にNoを突きつけた形。石炭火力発電の改善や延命は、企業競争力を落とすとし、輸入化石燃料の依存から、日本国内での再生可能エネルギー発電やバッテリー(蓄電)への転換を求めた。
今回3社は、Jパワーの2050年カーボンニュートラル計画が、パリ協定で求められている目標に及んでおらず、同社の海外事業の排出量が算出対象から外れていると言及。環境NGOが過去数年実施してきた日本企業の株主提案に呼応する形で、今回の株主提案を実施したと明言した。
【参照ページ】First institutional investor group-led climate shareholder proposals filed in Japan
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