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【日本】金融庁、ESG公募投信の調査結果公表。体制や開示で課題多い。あるべき姿提示

 金融庁は4月26日、ESG関連公募投資信託での運用体制についての調査結果を発表した。組織体制やファンドの償還期限等の在り方について総評結果も伝えた。

 まず、償還期限では、10年以下の期間を設定しているESG投信が全体の37%を占めていた。金融庁は、「中長期的な視点が求められるESG投信であることに照らし、償還期限の設定が短いものについては、合理的な理由を説明する必要がある」とコメントしている。

 組織体制では、調査対象37社のうち、11社にESG専門部署が設置されておらず、14社はESG専門人材がいないと回答。金融庁は、「ESG投資を実施するための実効的な体制整備が必要な例が見られた」と考察した。

 ESG投資の投資哲学では、「運用プロセスにおいてESGを考慮すること(ESGインテグレーション)は、これまで評価されてこなかった投資機会や投資リスクの特定につながるものであり、ポートフォリオの長期的なパフォーマンスに優位に影響する可能性がある」と考えていながらも、ESG要素を考慮している等の記載を行っている場合は、「顧客が投資判断を適切に行えるよう、運用プロセスの実態に即して一貫性のある形で、明確な説明や開示を行うべき」とした、

 またエンゲージメントに関しても、「投資戦略に応じて、積極的なスチュワードシップ活動を行い、銘柄選定時に特定したESG関連の事業機会の向上・事業リスクの低減により、企業価値の向上を図るべき」とし、投資意思決定だけでなく、エンゲージメントも同時に行うことを促した。

 情報開示に関しては、「顧客が投資商品の内容を誤解することなく正しく理解し、他の商品と比較するなどして適切な投資判断を行えるよう、運用プロセスの実態に即して一貫性のある形で、適切な情報提供や開示を積極的に進めるべき」とコメント。目論見書で、他のファンドと比較できるよう運用プロセス等を具体的に記載すべきとした。

【参照ページ】「サステナブルファイナンス有識者会議」(第11回)議事次第

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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