国際グリーンボンド基準策定NGO気候債券イニシアチブ(CBI)は4月25日、2021年の世界のサステナブルボンド・ローン(ESG債・ローン)統計を発表した。2021年は前年比57%増の1.1兆米ドル(約130兆円)にまで達した。
種別では、グリーンボンド・ローンが前年比75%増の5,227億米ドル。ソーシャルボンド・ローンが前年比13%減の2,232億米ドルで、2020年に新型コロナウイルス・パンデミックで国債でのソーシャルボンド大型発行が多かったことと比べると、発行額が小さくなったが、新発債の数は2倍以上に伸びた。
また、サステナビリティボンド・ローンが23%増の2,002億米ドル。サステナビリティ・リンク・ボンド及びローンが941%増の1,188億米ドル。またグリーンボンド・ローンとは認識されないが、低炭素化に資するトランジションボンド・ローンは33%像の44億米ドルで、規模が小さいままだった。
(出所)CBI
2021年のグリーンボンドの国別発行額では、例年同様、米国が首位で819億米ドル。2位は中国で概ね700億米ドル。ドイツが600億米ドル超。それ以下は、フランス、英国、オランダ、スペイン、イタリア、スウェーデン、韓国、ノルウェーと続き、日本が12位。日本は前年の7位から大きく後退した。
CBIは今回、グリーンボンド・ローンは、2025年には年間で5兆米ドルにまで伸びると予想。但し、実際には、予想というよりも、要請に近い表現。
CBIは3月には、2021年のグリーンボンドのプライマリー市場の分析レポートも発行。グリーンボンドではグリーニアム(金利のタイト化)が明確に確認できると発表している。さらに、グリーニアムは、投資家にとっての損失でなく、セカンダリー市場のパフォーマンスが良いため、投資家にとてもメリットがあるとした。
【参照ページ】Sustainable Debt Tops $1 Trillion in Record Breaking 2021, with Green Growth at 75%: New Report
【参照ページ】Green bonds offer pricing benefits to both issuers and investors
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