国連欧州経済委員会(UNECE)は4月6日、経済のサーキュラーエコノミー化に関する新たな対話プラットフォーム「サーキュラー・ステップ」を発足。UNECE全56加盟国政府、企業、学術・研究機関、NGO等を入れたマルチステークホルダーでの対話を加速させる。
サーキュラー・ステップの「STEP」は、「Stakeholder Engagement Platform」の頭文字。同日、UNECEの持続可能な開発に関する地域フォーラムが開催され、政策対話「サーキュラーエコノミーと天然資源の持続的利用のための制度的取り決め」の中で発足が発表された。国連事務局から、4年間のプロジェクト「Accelerating the Transition towards a Circular Economy in the UNECE region」の一つとして位置づけられた。
サーキュラー・ステップでは、3つの重点課題を定めている。まず、サーキュラーエコノミー政策全体の議論で、産業のトランジションの位置づけが小さいこと。そのため、他の政策分野との関係や、制度的調整に関する情報共有を強化する。
次に、サーキュラーエコノミーに関する効果的な政策を立案・実行するためのキャパシティの向上。政府関係者に向けベストプラクティス、ソリューション、政策フレームワーク等の情報を提供していく。
3つ目が、資金ギャップ。投資家や金融機関に対し、サーキュラーエコノミーの需要に関する認識の向上を図る。
特に優先順位が高い分野として、通商、イノベーティブな公共調達、廃棄物マネジメント、中小企業、バリューチェーンのトレーサビリティ、制度調整、ファイナンス、デジタルソリューションを掲げた。実用的なガイダンスやロードマップも発行していく。
UNECEは4月4日から5日にかけ、持続可能な資源管理について政府関係者向けた研修を実施。特にEU加盟国から政策立案者や専門家が参加し、国連資源枠組分類(UNFC)を一次および二次原材料に実際に適用する方法がレクチャーされた。
【参照ページ】UNECE launches platform for policy dialogue on circular economy
【参照ページ】UNECE provides fresh impetus for European Union countries to enact sustainable resources management
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