ブリヂストン傘下のブリヂストン・アメリカス(BSAM)は4月14日、米カーボンリサイクルLanzaTechと使用済みタイヤのリサイクル技術開発で独占的パートナーシップを締結したと発表した。
同社は3月、2050年までにスコープ3を含むバリューチェーン全体でのカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)等を掲げる「Bridgestone E8 Commitment」を設定済み。サーキュラーエコノミーでは、2030年にリサイクル原料、リサイクル可能な原料含有率を40%まで向上させ、2050年に100%「サステナブルマテリアル」化が目標。2月には、ENEOSホールディングス傘下のENEOSとの間で、使用済みタイヤのケミカルリサイクルで共同プロジェクトを発足した。
同社は、「継続的に利用可能な資源から得られ、事業として長期的に成立し、原材料調達から廃棄に至るライフサイクル全体で環境・社会面への影響が小さい原材料」を指し、サステナブルマテリアルと定義している。今回発表のアクションは、これらのコミットメントの一環。
【参考】【日本】ブリヂストン、使用済みタイヤのケミカルリサイクル検討始動。NEDOの国プロ案件(2022年2月19日)
持続可能な発展を目指すグローバル企業団体WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)の「タイヤ産業プロジェクト(TIP)」では、世界中で年間10億本のタイヤが、再利用されずにいると指摘しており、タイヤのリサイクルは業界全体での課題となっている。
今回両社は、使用済みタイヤのケミカルリサイクルで協働する。LanzaTechの炭素回収およびガス発酵技術を活用し、使用済みタイヤからエタノール等の化学品を製造。包装用の樹脂やポリエステル繊維、界面活性剤等の原材料としての再利用につなげる。
さらに両者は、独自の微生物を活用した発酵技術の開発でも協働。使用済みタイヤから、合成ゴムの素原料となるブタジエンの製造を目指す。
【参照ページ】ブリヂストンとLanzaTech 使用済タイヤのリサイクル技術開発へ向けたパートナーシップを締結
【参照ページ】ブリヂストン、2030年を見据えた企業コミットメント「Bridgestone E8 Commitment」を発表
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