独化粧品大手バイヤスドルフは4月7日、炭素回収・利用(CCU)技術を活用し、回収した二酸化炭素から生成した化粧品用エタノールを含有したスキンケア商品を開発したと発表した。CCU技術活用で製造する化粧品は今回が世界初。同社主力商品「ニベア・メン」で採用し、6月上旬からドイツで販売を開始する。
同社は、2025年までにバリューチェーン全体での二酸化炭素排出量を2018年比30%削減を目指しており、特に消費財事業では、2030年までに同社製造工場のカーボンニュートラル達成が目標。3月には、科学的根拠に基づくカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)目標の策定を目指すとも発表済み。今回のアクションはその一環。
【参考】【ドイツ】バイヤスドルフ、2022年に同社初のカーボンニュートラル工場が誕生。熱ガスも転換(2021年8月11日)
【参考】【ドイツ】バイヤスドルフとWWF、3年間のパートナーシップ締結。気候変動、水、廃棄物(2022年4月5日)
今回開発した商品に使用する二酸化炭素は、工業用煙突等で回収。バイオリアクターに注入し、発酵させた後、化粧品用エタノールに加工する。同商品は、同プロセスで生成したエタノールを14%含有しているという。
さらに同社は、製造プロセスでの使用電力として100%再生可能エネルギーを活用。マイクロプラスチック、シリコン、ミネラルオイル、ポリエチレングリコール(PEG)/ポリエチレングリコール(PEG)誘導体を一切含有せず、容器は100%リサイクル可能。全体で生分解性の原料を99%活用した。
【参照ページ】An Industry Pioneer: Beiersdorf Launches the World’s First Cosmetics Product with Recycled CO2
【画像】Beiersdorf
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