フィンランド発電大手フォータムは3月17日、マイクロソフトがフィンランド首都圏に新設するデータセンターで発生する余熱を回収し、地域暖房システムに供給する大規模プロジェクトを発表した。廃熱リサイクルとしては世界最大規模。
今回の発表では、マイクロソフトは化石燃料発電以外の電力を調達し、データセンターを運営。その廃熱を回収し、エスポー市、カウニアイネン市、キルコヌンミ市の地域の暖房インフラに供給する。フィンランドでは地域暖房インフラが発達しており、熱パイプで地域の住宅、企業、公共施設に暖房熱を送っている。同3市の人口は約25万人。熱地下パイプの総長は約900km。
同データセンターでの廃熱回収が稼働すると、同地域の暖房の合計約60%が廃熱で賄われることになる。そのうちデータセンターが40%、残りの60%は浄化廃水からの廃熱等。データセンター廃熱による二酸化炭素排出量削減効果は年間40万t。
同プロジェクトには、マイクロソフトのデジタルトランスフォーメーション(DX)も活用され、インフラ利用効率も向上。マイクロソフトは、エネルギー転換でのDXで世界をリードする存在で、経験が豊富。フィンランドのサンナ・マリン首相も「気候ニュートラルとデジタル競争力という二重変革を目指す他の国や都市のモデルとなることを期待している」と同プロジェクトに期待を寄せている。
【参照ページ】Fortum and Microsoft announce world’s largest collaboration to heat homes, services and businesses with sustainable waste heat from new data centre region
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