日野自動車は3月4日、日本市場向け車両エンジンの排出ガス不正行為を発表した。エンジン3種の出荷を停止した。もう1種についても不正の可能性があり、あわせて経済産業省と国土交通省に報告した。
今回の発表では、中型エンジン「A05C(HC-SCR)」は排出ガス性能の劣化耐久試験で、大型エンジン「A09C」と「E13C」は認証試験の燃費測定で、エンジン性能を偽る不正行為があった。小型エンジン「N04C(尿素 SCR)」についても、不正の有無は未確定ながら燃費性能の問題が判明した。
今回の事案では、先に北米市場向け車両用エンジンについて、社内にて排出ガス認証に関する課題を認識。外部弁護士が主導し、自主調査を実施した結果を北米当局に報告し、米司法省の調査も目下受けている。その中で、日本市場向けのエンジンも調査したところ、今回の不正が発覚した。
「A05C(HC-SCR)」は、車種「日野レンジャー」で、「A09C」「E13C」は大型トラック「日野プロフィア」と、大型観光バス「日野セレガ」、及びいすゞ自動車の大型観光バス「ガーラ」で採用されている。
「N04C(尿素 SCR)」は、小型バス「日野リエッセⅡ」で採用されているが、現在モデルチェンジ中で新規出荷をもともと停止していた。
日野自動車、いすゞ自動車、トヨタ自動車の3社は2月28日、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、バスの電動化プロジェクトを発表したばかりだった。いすゞ自動車と日野自動車は、EVフルフラット路線バス製造の両社合弁会社ジェイ・バスで、2024年度から生産開始。いすゞが開発を担当する。加えて3社は、次世代のFCV路線バスの開発も共同で進める。
【参照ページ】エンジン認証に関する当社の不正行為について
【参照ページ】カーボンニュートラル実現に向けて、バスの電動化を加速
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