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【国際】米欧日、ロシアへの経済制裁発動。ウクライナ侵攻や域内共和国の国家承認で

 米財務省外国資産管理局(OFAC)は2月24日、ロシアのウクライナ侵攻に関し、経済制裁を発表した。OFACは、ロシア政府が、ウクライナ領内のドネツク共和国及びルハンスク人民共和国の独立を国家承認したことで、2月22日にも経済制裁を発動しており、早速の追加措置となった。

 2月22日の経済制裁の対象は、国営銀行の開発・対外経済援助銀行(VEB)とプロムスビヤズ銀行(PSB)及び2行の子会社42社。OFACによると、VEBはロシア政府、PSBはロシア国防省と国軍の資金調達で中心的な役割を果たしているという。制裁内容は、対象企業の米国内資産は全て凍結され、米国の個人及び法人との取引も禁止。

 さらに、個人への経済制裁では、アレクサンドル・ワシーリエヴィチ・ボートニコフ連邦保安局(FSB)長官の息子のデニス・アレクサンドロビッチ・ボートニコフ国営VTB銀行副社長、アレクサンドル・ボルトニコフとその息子のデニス・ボルトニコフ、ペトル・ミハイロビッチ・フラトコフPSB会長兼CEO、セルゲイ・キリエンコ大統領府第一副参謀長の息子のウラジミール・セルゲイビッチ・キリエンコVKグループCEOを対象とした。対象者及び50%以上の権益を所有している法人との取引が禁止された。

 別途、また、ロシア連邦中央銀行、ロシア連邦国富基金、ロシア連邦財務省が2022年3月1日以降に発行するしたロシア国債の取引も禁止された。

 2月24日の経済制裁では、ロシアの2大金融機関であるスベルバンクとVTB銀行及び2行の子会社約90社がフルブロッキングの対象。これにより、ロシア国内の外国為替決済が実質的に大幅に制限された形となる。また、Otkritie、Novikom、Sovcomの3行は、ブロッキングの対象となった。

 他には、ロシア主要企業13社に対し、発行証券の満期日が14日を超える新規債務及び新規株式の米国個人・法人の取引も禁止された。対象企業は、スベルバンク、ガスプロムバンク、ロシア農業銀行、ガスプロム、ガスプロムネフチ、トランスネフチ、ロステレコム、ロスハイドロ、アローザ、ソヴコムフロト、ロシア鉄道、アルファバンク、モスクワ信用銀行。但し、エネルギー、デリバティブ取引、新型コロナウイルス・パンデミック関連商品、航空等に関しては、例外的に取引を許容する。

 こちらの制裁発表でも、プーチン大統領に近い個人や金融機関幹部も制裁対象に指定された。

 またEU理事会も2月23日、ロシア経済制裁を採択した。こちらでは、ドネツク共和国およびルハンスク共和国の独立承認に賛成したロシア連邦議会議員351人全員が対象。他にも、27の個人・法人も対象となった。詳細は近々公開される予定。制裁内容は、資産凍結と資金提供の禁止。またEU域内への渡航・通過も禁止される。今回の措置により、ウクライナ問題関連の制裁対象は52法人、555個人となった。

 日本外務省も2月24日、ロシア政府がドネツク共和国およびルハンスク共和国の独立を承認したことに反発し、両共和国関係者に日本への入国ビザ発給停止、国内資産凍結を発表。両共和国への輸出入の禁止も発表した。ロシア国債や一部ロシア金融機関の短期社債の日本での発行・取引等も禁止した。また2月25日には、ロシアの個人・法人に対する資産凍結・ビザ発給停止、ロシア金融機関に対する資産凍結、ロシア軍事関連団体への輸出禁止の経済制裁を加えることも発表した。

【参照ページ】U.S. Treasury Announces Unprecedented & Expansive Sanctions Against Russia, Imposing Swift and Severe Economic Costs
【参照ページ】U.S. Treasury Imposes Immediate Economic Costs in Response to Actions in the Donetsk and Luhansk Regions
【参照ページ】EU adopts package of sanctions in response to Russian recognition of the non-government controlled areas of the Donetsk and Luhansk oblasts of Ukraine and sending of troops into the region
【参照ページ】ロシアによる「ドネツク人民共和国」及び「ルハンスク人民共和国」の「独立」承認並びに両「共和国」との条約批准等を受けた制裁措置(外務大臣談話)
【参照ページ】岸田内閣総理大臣記者会見

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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