Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の96%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【EU】欧州委、欧州半導体政策を発表。最先端半導体で世界シェア20%へ。5.6兆円投資

 欧州委員会は2月8日、半導体分野におけるEUの供給安定性、レジリエンス、技術的リーダーシップを確保するための包括的な「欧州半導体政策」を発表した。EU規則の改正も盛り込まれている。近年、米国、中国、日本、韓国などの先進国でも半導体分野への大規模な投資が行われている。

 今回の政策の目的は、2021年3月に発表した「デジタルの10年」政策で掲げた、持続可能な最先端半導体の生産量の世界シェアを現在の10%から20%以上にする目標を達成するためのもの。2021年9月には、本目標の達成に向けたビジョン、具体的な目標、道筋を発表していた。

 今回の政策により、半導体分野におけるリーダーとなるために必要なツール、技術力を確保し、半導体の安定期な供給を確保し、他国への依存度の低下を狙う。2030年までの合計投資額は、430億ユーロ(約5.6兆円)を見込む。

 今回の政策の内容は、技術面では、新たな技術開発プログラム「Chips for Europe Initiative」を設立し、中長期的に半導体技術のリーダーシップを確保するために110億ユーロ(約1.4兆円)を投資する。先進的な半導体設計ツール、次世代チップのパイロットラインを欧州全域に展開し、人材育成を行う。

 投資面では、欧州投資銀行(EIB)によるバリューチェーン全体の投資の最大50%をサポートする融資活動や、InvestEUの下に半導体専用機関を組成し、資金調達を促進する。また、EUの俯瞰的なイノベーション助成機関「欧州イノベーション会議(EIC)」を通じてスタートアップを含む有望な企業を支援する。

 リスクマネジメント観点では、早期警戒指標を特定し、サプライチェーンのリスクアセスメントを実施する。半導体不足を予測するモニタリング体制を整え、緊急時に迅速かつ効果的な対応をするための調整メカニズムを準備する。

 今後、欧州議会とEU理事会での審議に入る。欧州委員会は、審議が終わるまでの間、EU全体の半導体バリューチェーンの現状と不足を解消するため、調整作業を開始することを加盟国に対して呼びかけた。

【参照ページ】Digital sovereignty: Commission proposes Chips Act to confront semiconductor shortages and strengthen Europe's technological leadership
【参照ページ】European Chips Act: Communication, Regulation, Joint Undertaking and Recommendation
【参照ページ】Europe’s Digital Decade: digital targets for 2030
【参照ページ】State of the Union: Commission proposes a Path to the Digital Decade to deliver the EU's digital transformation by 2030

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。