食品世界大手米カーギルは1月20日、家畜飼料におけるマイコトキシン汚染状況に関する2021年版レポートを発表した。マイコトキシンとは、飼料に繁殖するカビの代謝生産物で、人間や動物に毒性のある物質。同社は、家畜の健康を守るため、積極的なリスクマネジメントの重要性を訴えた。
同社は2016年、マイコトキシンの分析結果を基に、世界最大で包括的なマイコトキシン汚染データベースを開発。同社の飼料工場150拠点以上、農場、保管場所等で分析した30万以上データを活用し、マイコトキシンのリスク情報を提供している。
マイコトキシン汚染を軽減するため、飼料に添加物を含めるかを決定するには、包括的なデータが必要。今回のレポートでは、マイコトキシン汚染や有病率、汚染レベル、マイコトキシン曝露に対する感度を分析した。
同社の2021年分析では、動物用資料の72%が少なくとも1つのマイコトキシンに汚染していたことが明らかになった。特にボミトキシン、フモニシン、ゼアラレノン、アフラトキシンの4種が最も蔓延しているという。
但し同社は、汚染率の高さは必ずしも懸念されるものではないとも指摘。同社のパフォーマンスリスク閾値を超える汚染レベルに達しているケースは、35%程度だったと語った。
また同レポートでは、トウモロコシ、穀類、菜種油等の原料別の動向に加え、地域別の動向も分析した。地域別では、欧米やアジア地域でも広範にリスクの高い国があった。
【参照ページ】Cargill issues 2021 world mycotoxin report to give animal feed industry actionable insights to improve performance and health of their animals
【画像】Cargill
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