世界経済フォーラム(WEF)は1月11日、「グローバルリスク報告書2022」を発表した。世界経済フォーラムは毎年1月に開催されるWEFの年次会合(通称ダボス会議)のタイミングに合わせてこの「グローバルリスク報告書」を発表しており今回が17回目。しかし2022年のダボス会議は夏への延期が決定している。
報告書の作成では、まず世界経済フォーラムの専門家メンバー約1,000名に対し、アンケート調査「Global Risks Perception Survey(GPRS)」を実施し、その結果をもとに集計を行っている。調査票には、37のリスクが挙げられており、それぞれのリスクについて今後10年での負のインパクトについて回答が求められた。昨年までは、インパクトともに確率についても尋ねていたが、今回はインパクトのみに一本化された。
集計と分析は、マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーとチューリッヒ保険グループに昨年から韓国SKグループが加わり、3社体制となっている。
今回の報告書で最も負のインパクトが大きいとされたリスク
- 気候アクションの失敗
- 異常気象
- 生物多様性の喪失
- 社会の一体感の喪失
- 所得危機
ランキングでは、例年同様「気候アクションの失敗」が最大リスクとなった。3位までは気候変動と関連するリスクが占めた。4位以降は、新型コロナウイルス・パンデミックにより深刻さの増す社会格差の課題。「感染症」そのものは6位だった。
(出所)WEF
今年のレポートでは、デジタル化と社会格差の問題を特集として扱い、多くのページを割いた。ESGの「S」として社会格差へのリスク認識が年々高まってきている。
【レポート】The Global Risks Report 2021
【参照ページ】These are the top risks for business in the post-COVID world
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