気候変動対応を企業に求める欧州機関投資家団体IIGCCは1月12日、欧州委員会が進めているEUタクソノミーでのエネルギー・タクソノミー最終化作業について声明を発表。ガスをEUタクソノミーから除外するよう要求した。
今回の声明は、欧州委員会が、EUタクソノミーの最終協議の中で、天然ガスをEUタクソノミーの中で変則的ながらも容認する初期案を発表したことに反応したもの。IIGCCには現在、機関投資家370団体以上が加盟。運用資産総額は50兆ユーロ(約6,500兆円)。
【参考】【EU】欧州委、天然ガスと原子力のEUタクソノミー最終協議開始。1月中に最終採択へ(2022年1月4日)
【参考】【国際】IIGCC、ネットゼロ投資フレームワーク策定。すでに920兆円の投資家がコミット。世界展開へ(2021年3月12日)
今回の声明では、「EUサステナブルファイナンスの基盤として、天然ガスを含めることは、EUタクソノミーの信頼性を損なうだけでなく、2050年までにカーボンニュートラルを実現するというEU自身の公約をも損なうことになる。移行期の短期的な繋ぎ施策として天然ガスが使われることはあっても、グリーンと分類することはできない」と明言した。
今回の声明により、EUの主要機関投資家は、天然ガスを容認しない姿勢を明確にした。これにより、EUタクソノミーの中に天然ガスが含まれたとしても、資本市場では厳しい情勢になることが見えてきた。
【参照ページ】IIGCC publishes open letter calling for gas to be excluded from the EU Taxonomy
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