Zホールディングス傘下のヤフーは1月12日、2014年に導入した働く場所や環境を選択できる人事制度「どこでもオフィス」を拡充し、4月1日から居住地を全国に拡大できる制度変更を発表した。契約社員を含む全従業員約8,000人に適用される。
ヤフーの従来の制度でも、従業員は日本国内どこででも働ける制度だったが、居住地は午前11時までに出社できる範囲に限定。出社指示があった際の会社負担の通勤手段も、電車、新幹線、バスに制限していた。しかし今回、それらを全面的に撤廃する。これにより、特急、飛行機、高速バスでの出社も可能となった。
交通費負担では、上限は片道日額6,500円、月額15万円だったが、それらも無制限に撤廃。一方、「どこでもオフィス手当」を1,000円増額し、毎月最大10,000円の補助が得られる。これには通信費補助5,000円も含む。希望する正社員に対しては、業務用PCとは別に新たにタブレット端末も貸与する。
同時に、コミュニケーションの活性化を目的に、社員間で行われる懇親会の飲食費用を、月額1人当たり5,000円まで補助する制度も設けた。
同社は2022年1月時点で、約9割の社員がリモートワークに従事。約9割の社員がリモート環境でも「パフォーマンスへの影響がなかった」、もしくは「向上した」と回答している。他にも、「これまで育児や介護のためやむを得ず時短で働いていた社員がフルタイムで働けるようになった」「自宅にいる時間の増加にともない、家族と関われる時間が増えた」「通勤時間が削減されることで学習など自己研鑽の時間が増えた」等の声もあったという。同社は、世の中ではオフィス回帰が戻りつつあることを認識しつつも、リモートワーク重視を鮮明にした。
【参照ページ】ヤフー、通勤手段の制限を緩和し、居住地を全国に拡大できるなど、 社員一人ひとりのニーズにあわせて働く場所や環境を選択できる 人事制度「どこでもオフィス」を拡充
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