持続可能なさとうきび認証策定国際NGOBonsucroは1月17日、「BONSUCRO認証」生産スタンダードの改訂版を発行。気候変動と労働慣行の要件を厳しくした。新スタンダードは、約9ヶ月間の準備期間を経て、2022年9月に発効する。
BONSUCROは、2008年に英ロンドンで発足。BONSUCRO認証はさとうきび生産者や製粉事業者が取得する「生産スタンダード」と、流通事業者が取得する「CoC(Chain of Custody)スタンダード」の2つで構成。気候変動、水、生物多様性、労働慣行等での要件を定めている。また、認証機関の国際ネットワークISEALのグッドプラクティス規範に基づき、5年毎にスタンダードを改訂されている。
今回の改訂では、環境インパクトマネジメント計画の項目が、土壌マネジメント、水マネジメント、農薬マネジメント、生物多様性マネジメントの各指標に分割。気候変動では、二酸化炭素排出の多い箇所を特定する要件を追加。さらに、森林保全では、従来版は、法定保護林での森林破壊を禁止していたが、今回の改訂では、森林の農地転換を全面的に禁止した。水煮缶しては、灌漑効率を評価する際に、降雨量等の地域事情を考慮することも盛り込まれた。水指標では、Alliance for Water Stewardshipや世界自然保護基金(WWF)等が策定に協力した。
労働慣行では、従来は、各国の最低賃金ルールの遵守が要件だったが、改訂後は、独自に作成した「生活賃金マトリックス」と照合して現行の賃金を追跡することも追加。労働慣行では、国際労働機関(ILO)の中核条約の遵守を導入。ジェンダーでは、管理職と熟練職の15%以上を女性とする新基準も盛り込んだ。労働安全衛生では、国際イニシアチブ「アデランテ・イニシアチブ」と活動を連携し、特に熱ストレスからの保護の要件を加えた。メンタルヘルスの要件も新設された。
【参照ページ】Strengthening sustainability in sugarcane with Bonsucro’s new Production Standard
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