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【国際】NZAOAとコンバージェンス、ブレンデッド・ファイナンス拡大で連携協定。途上国視野

 2050年までの運用ポートフォリオのカーボンニュートラル(二酸化炭素ネット排出量ゼロ)にコミットするアセットオーナーのイニシアチブ「Net-Zero Asset Owner Alliance(NZAOA)」は1月11日、開発援助機関や金融機関で構成するコンバージェンスとの間で、新興国やフロンティア市場での気候変動ファイナンスを加速させる連携協定を締結したと発表した。

 NZAOAは、気候変動ファイナンスの普及・促進には、開発援助期間や開発金融機関に対しブレンデッド・ファイナンスの促進を提言してきており、今回一つの成果につながった形。

【参考】【国際】投資家団体NZAOA、新興国での気候変動対策でブレンデッド・ファイナンス促進呼びかけ(2021年12月1日)

 コンバージェンスは、2016年1月の世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)の場で正式に発足。カナダ政府とシティグループのシティ財団が設立を主導し、マスターカード、エチオピア政府、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、CDCグループ、韓国国際協力団、オランダ開発金融公社、ルート・キャピタルが当時から主要メンバーとなっている。現在の加盟機関は206。国際金融公社(IFC)、アジア開発銀行(ADB)、米国際開発庁(USAID)、欧州投資銀行(EIB)、国際協力機構(JICA)、経済協力開発機構(OECD)、BNPパリバ、ラボバンク等も加盟している。

 NZAOAによると、気候変動ファイナンスの需要は年間2兆米ドル以上と言われているが、OECDの報告では民間投資は約140億米ドルと低迷。その中で、第26回国連気候変動枠組条約グラスゴー締約国会議(COP26)の議長国英国政府は2021年10月、「気候変動資金デリバリープラン」を発表し、先進国がコミットしている1,000億ドルの気候変動資金動員の具体策を提示。その中でも民間投資の役割も明記されていた。

 発展途上国の国債信用格付の中央値は、S&Pの「B」に相当し、受託者責任を果たす機関投資家から資金を集めるには不十分な場合が多いという。今回NZAOAは、ブレンデッド・ファイナンスを活用することで、投資リスクを軽減し、目標とする投資リターンを達成できる可能性があるという。

 今回の連携は、すでに2022年のアクション分野を定めている。まず、NZAOA加盟機関がブレンデッド・ファイナンス取引に参加するようにするアクセス拡大。次に、政府や国際機関の開発金融機関との協力関係の深化。そして、「気候変動資金デリバリープラン」と、NZAOAが発表したディスカッション・ペーパー「Scaling Blended Finance」を接続する提言の発表。

【参照ページ】NET-ZERO ASSET OWNER ALLIANCE AND CONVERGENCE BLENDED FINANCE COLLABORATE ON CLIMATE INVESTMENT SOLUTIONS

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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