【国際】アメリカ大豆輸出協会、SSAP認証が欧州配合飼料製造者連盟の2021年ガイドラインに準拠

　アメリカ大豆輸出協会（USSEC）は12月12日、同団体の大豆サステナビリティ認証「大豆サステナビリティ認証プロトコル（SSAP）」が、欧州配合飼料製造者連盟（FEFAC）が2021年2月に改訂した「FEFAC大豆調達ガイドライン（2021）」への準拠が認められたと発表した。これにより、SSAPは欧州でも信頼性の高い規格と認められた。

　FEFACは、2015年に「FEFAC大豆調達ガイドライン」の初版を発行。2016年には「大豆サステナビリティ認証プロトコル（SSAP）」が同基準を満たしていると認定しており、今回改訂したガイドラインに関しても準拠が確認された。全国規模での規格で同ガイドラインへの準拠が認められているのは、SSAP認証のみ。

【参考】【アメリカ】アメリカ大豆輸出協会のサステナビリティ認証プロトコル、欧州で高い評価（2016年3月27日）

　FEFACは、配合飼料分野でEU24ヶ国にある25の全国協会を束ねる組織として1959年に設立。スイス、トルコ、セルビア、ロシア、ノルウェーの協会もFEFACのオブザーバやアソシエイト組織として加盟している。FEFACガイドラインの運営には、世界貿易機関（WTO）と国連が共同設置した国際貿易センター（ITC）も関わっている。

　FEFAC大豆調達ガイドライン2021年版には、農業、環境、社会に関する幅広い基準で構成。責任を持って生産された大豆に対する欧州の飼料業界の要求が盛り込まれている。

　USSECは2013年、アメリカの大豆業界のメンバーとともにSSAPを開発した。このプロトコルは、アメリカ産大豆生産者に対して適切な農業運営と産品保存を行っているとの認証を与えるもの。持続可能なパフォーマンスを評価する方法は、完全性・透明性からなり、アメリカ合衆国農務省（USDA）が提供するデータに基づいて評価される。SSAPは、健全な環境目標、社会的責任、保存に焦点を当てた管理業務、持続的な改善という4つの主要な要素を含んでおり、アメリカ大豆が持続可能な手段で生産されていることを示す重要な認証プログラムとして機能している。環境的・社会的・経済的に生産された商品を求める消費者が年々増加する中、SSAPとして認証された大豆の輸出量は、今年300万メートルトン以上、すなわち1億1,022万ブッシェルに相当する。

　一方、SSAP認証は、USSECが2013年に策定。米国産大豆の輸出分に関し、SSAP認証を付与している。SSAP認証は、すでに、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の持続可能性に配慮した調達コード、グローバル・シーフード・アライアンスのベスト・アクアカルチャー・プラクティス、コンシューマー・グッズ・フォーラム（CGF）の持続可能な大豆調達ガイドラインからも準拠が確認されている。SSAP認証を取得した大豆輸出は、2013年からの累計で1億tを突破しており、現在、米国産大豆の欧州向け輸出の約80%がSSAP認証を取得している。

　SSAP認証は、米農務省（USDA）の指導の下、第三者監査が実施されている。米国での大豆生産では、環境パフォーマンスが大きく改善してきており、1980年比で、二酸化炭素の原単位排出量が38%減、エネルギー原単位消費量35%減、水原単位消費量32%減、土地利用効率が40%向上。また2025年の目標として、土地利用変化の影響を生産量原単位面積で10%削減、土壌侵食を生産量原単位重量で25%減、生産量原単位のエネルギー消費量を10%減、二酸化炭素排出量を総量で10%減を掲げている。

【参照ページ】U.S. Soy Sustainability Assurance Protocol (SSAP) Secures FEFAC Soy Sourcing Guidelines 2021　Certification

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所