経済産業省は12月10日、トランジション・ファイナンスに関する化学分野における技術ロードマップを公表した。10月の鉄鋼分野の発表に続く第2弾。
【参考】【日本】経産省、鉄鋼の脱炭素ロードマップを提示。トランジションファイナンス向け第1弾(2021年10月31日)
トランジション・ファイナンスでのロードマップは、経済産業省、環境省、金融庁と共同して5月に発表した「クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針」に基づくもので、各業界での「トランジション・ボンド/ローン」での資金調達の観点を提供している。
石油化学に関しては、「熱源のカーボンニュートラル化、及びオフガスの原料化に取り組む必要」があると言及。オフガスの活用転換にも踏み込んだ。日本企業のみが開発中の技術である人工光合成による水素製造等から、メタノール、エタノール等の化学原料を通じて、エチレンやプロピレン等を製造するプロセス(MTO、ETO)にも期待を寄せた。さらに、サーマルリサイクル(エネルギー回収)から、ケミカルリサイクル等による資源循環が重要とも言及した。
苛性ソーダと産業ガスに関しては、徹底した省エネ、調達電源の非化石化及び自家発電の燃料転換、物流も含めたサプライチェーン全体でのCO2排出削減の3つを掲げ、抽象的な方向性提示にとどまった。
経済産業省は今後、エネルギー(電力、石油、ガス)、製紙・パルプ、セメント等でもロードマップを策定する予定。
【参照ページ】脱炭素化への移行に向け、トランジション・ファイナンスに関する化学分野における技術ロードマップを取りまとめました
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら