Skip navigation
サステナビリティ・
ESG金融のニュース
時価総額上位100社の96%が
Sustainable Japanに登録している。その理由は?

【国際】米主催の民主主義サミット、4カ国が「輸出管理・人権イニシアチブ」発表。同盟国とともに

 米ジョー・バイデン大統領は12月9日と10日、初の民主主義サミットを開催。他の3カ国政府とと合同で「輸出管理・人権イニシアチブ」を発表した。

 同サミットには、日本からも岸田文雄首相が出席。他には、カナダ、英国、EU、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガル、スイス、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、ノルウェー、デンマーク、スウェーデン、アイスランド、ポーランド、ウクライナ、インド、ネパール、韓国、インドネシア、フィリピン、イスラエル、イラク、オーストラリア、ニュージーランド、ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、ケニア、ナイジェリア等が出席。また、台湾が出席したことも注目を集めた。中国、ロシア、トルコ、サウジアラビア、シンガポール等は参加していない。

 その中で、米国、オーストラリア、デンマーク、ノルウェーの4カ国は、権威主義的な政府による技術の悪用を食い止め、民主主義的な価値観に支えられた技術の前向きなビジョンを促進するため、「輸出管理・人権イニシアチブ」を発足した。

 同イニシアチブは、サイバー空間への侵入、大衆監視、その他のデュアルユース(軍民両用)技術は、反対意見の抑圧、人権擁護者への嫌がらせ、マイノリティコミュニティへの威嚇、内部告発者の抑止、表現の自由の抑制、政敵・ジャーナリスト・弁護士への攻撃、プライバシーへの恣意的または非合法な干渉などに悪用されることが非常に多いことを問題視。4つの行動を示した。

  • 人権基準を輸出許可や実務指針に導入する自発的な行動規範の策定
  • 志を同じくする国との間で、共通行動や具体的かつ実践的な成果につながる政策調整を実施
  • 政府、技術専門家、輸出管理実務家、人権実務家を招集し、重要な新技術が民主主義社会のために機能するよう確保
  • 今後1年間、他国政府や産業界、学術界と協議

 その上で、米国は、他の同盟国とも新技術の分野において民主主義的価値・制度の強化を宣言した。具体的には、日本、オーストラリア、インドとの首脳会談(クアッド)で9月に技術原則声明を発表し、共通の民主主義的価値観と人権の尊重に基づいて重要な新技術を推進ことで合意したことや、日本と韓国との間ででは、重要技術や新技術に関する二国間協力関係を新たに構築したことに言及した。第三国へのキャパシティビルディング支援も進める。

 今回の米国政府の声明では、中国の新疆ウイグル自治区でのウイグル人やカザフ人に対する人権侵害に言明。他にも、過去半年の間に、ミャンマー軍、イスラエル、ロシア、シンガポールのスパイウェア開発企業に対しても、商務省の「エンティティリスト」に追加し、輸出制限を開始したことも強調した。

 さらにバイデン大統領は12月9日、米国政府の政策として「民主主義再生のための大統領イニシアチブ」を発表した。志を同じくする政府や企業、NGOとともに、民主主義の回復、維持、成長に最大で4億2,440万米ドル(約480億円)を拠出すると宣言した。特に、「自由で独立したメディアの支援」「腐敗撲滅」「民主的改革者の支援」「民主主義のためのテクノロジーの進化」「自由で公正な選挙と政治プロセスの擁護」の5つの柱を掲げた。

【参照ページ】Fact Sheet: Export Controls and Human Rights Initiative Launched at the Summit for Democracy
【参照ページ】Fact Sheet: Announcing the Presidential Initiative for Democratic Renewal

author image

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

この記事のタグ

Sustainable Japanの特長

Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。

  • 時価総額上位100社の96%が登録済
  • 業界第一人者が編集長
  • 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
  • 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする

※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら

"【ランキング】2019年 ダボス会議「Global 100 Index: 世界で最も持続可能な企業100社」"を、お気に入りから削除しました。