EUのイノベーション基金は11月16日、経済の脱炭素化に向けた研究開発での大型プロジェクト助成先7件を採択した。総額11億ユーロ(約1,400億円)を助成する。分野は、重工業の脱炭素化、水素、炭素回収・利用・貯留(CCUS)、再生可能エネルギーの分野。ベルギー、イタリア、フィンランド、フランス、オランダ、ノルウェー、スペイン、スウェーデンの案件が各々採択された。
同基金は、すでに小規模プロジェクト47件を発表しており、今回が総資本コストが750万ユーロ(約9.6億円)を超える大型プロジェクト採択の第1弾。
【参考】【EU】イノベーション基金、低炭素技術開発支援先47件発表。排出量取引制度の収益金が原資(2021年8月2日)
採択された案件では、スウェーデンでは、グリーン水素を活用した水素還元製鉄、フィンランドでは製油所からのCCSを用いたブルー水素とグリーン水素の2つ。フランスでは、セメント工場からの二酸化炭素を回収し地中貯留とコンクリート混入の双方。ベルギーでは、アントワープ港での炭素回収・利用・貯留バリューチェーンの構築等。
また、エネルギー関連では、イタリアでは高性能な太陽光発電パネルを製造するためのパイロットラインの建設。スペインでは、地方自治体が回収した固形廃棄物をメタノールに転換する等。
欧州委員会はすでに大型プロジェクトでも第2弾の公募を開始。第1弾で不採択だった案件も、再応募が奨励されている。
【参照ページ】EU invests over €1 billion in innovative projects to decarbonise the economy
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