ブレイブ・ブルー・ワールド財団は11月15日、水関連セクターで明確なビジョンを持った先駆者を表彰する「Lighthouse Awards」の2021年受賞者を発表した。グーグル、アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)、カールスバーグ等5社が受賞。3社の事例については、ケーススタディとして公表された。
Lighthouse Awardsは、同財団が2020年12月に創設。サーキュラー性の高い事業慣行や壮大な目標とその達成に向けたロードマップを策定し、水ストレスの大きい地域での環境インパクトの低減を進める企業を表彰している。
表彰企業の審査は、カナダ水技術リサーチBlueTech Researchが担当。ブルー/グリーン・インフラ、水の再利用、パートナーシップ、自然を軸としたソリューション(NbS)、リジェネレーション、集水、サーキュラーエコノミー等のテーマ別に評価を行った。
2021年の受賞企業は、グーグル、ABインベブ、カールスバーグ、Anglian Water、CEPT Rayapuramの5社。ゲーム開発Totem Gamesとメキシコの雨水収穫ソリューション開発Isla Urbanaは栄誉賞を受賞した。
グーグルは、フィンランドで展開するデータセンター冷却システムへの海水活用で受賞した。海水を直接吸い上げ、サーバーの熱冷却に活用した後、常温の海水と混合。元の温度に戻した上で海へ放出する。同プロセスにより、100%天然の海水を活用した冷却システムを実現した。
ABインベブは、ペルー・リマで紀元前700年から活用されてきた用水路「アムナ」の保全プロジェクトが受賞。同社は、同地域の水ストレスが高さを課題視し、リマ高原67kmの保全を目指している。2021年時点で10kmの保全を進めており、年間100万km3の水を創出。地域コミュニティとの協働で雇用を創出する他、帯水層への貯水にも貢献し、土壌侵食の防止や生態系保全にも繋がっている。
カールスバーグは、デンマーク・フレゼレシア醸造所の水リサイクルプラントで受賞した。同プラントでは、製造工程で使用する水の90%をリサイクル。これにより水消費量を50%削減し、年間5億lの削減を実現する。またバイオガス生成や熱水の循環利用により、エネルギー消費量も10%削減。同社の2030年廃水削減目標にも寄与することが明らかになった。
【参照ページ】Visionary water projects celebrated by Lighthouse Awards
【参照ページ】Carlsberg Group Receives Lighthouse Award for World’s Most Water Efficient Brewery
【画像】Brave Blue World Foundation
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