経済産業省資源エネルギー庁は11月18日、総合資源エネルギー調査会電力・ガス基本政策小委員会を開催。第26回国連気候変動枠組条約グラスゴー締約国会議(COP26)での合意を踏まえ、今後の火力発電政策の方向性を議論した。
【参考】【国際】COP26「グラスゴー気候協定」採択し閉幕。1.5℃目標がデファクト化。化石燃料廃止への表現も(2021年11月15日)
資源エネルギー庁からの資料では、第6次エネルギー基本計画で決まった石炭火力発電の割合低減の方向性を確認しつつ、柔軟性、地政学リスク、価格のボラティリティ、発電コストの面でベストと掲載した。そのため、これ以上の石炭火力発電は進めない方向性を示した。
委員からも、COP26で大きな盛り上がりをみせた石炭火力発電廃止に対し異論が出、あくまでも「火力発電のカーボンニュートラル化」に主眼を置き、炭素回収・利用・貯留(CCUS)、アンモニア、水素、eFuel等を進めるべきとの意見が出た。また、日本政府が国としてトランジションについてのロードマップを明確に示すことで、国際的なプレッシャーにさらされている企業や金融機関にとって、あくまで日本政府が示すシナリオでものごとが展開されるようにすべきとの意見も出た。安定供給の観点から火力発電は必要との意見が多数を占めた。
唯一、日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会代表理事の大石美奈子委員からは、安定供給のためにカーボンニュートラルが遅れることは避けねばならないと発言した。
【参照ページ】第41回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 電力・ガス基本政策小委員会
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