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【国際】東京証券取引所、石炭火力の座礁資産リスク資産量で世界第2位。カーボントラッカー調査

 国際環境NGOカーボントラッカーは11月4日、アジアの上場企業は、石炭火力発電所の座礁資産リスクが1,100億米ドルも抱えており、その半数以上が10社に集中していると分析したレポートを発表した。リスク最大はインドのボンベイ証券取引所で、第2位が東京証券取引所ということがわかった。

 同レポートは今回、世界の証券取引所に株式上場している企業が所有する稼働中および新規計画中の石炭資産の座礁資産化リスクを分析。リスク算出では、同NGO独自のグローバル石炭火力発電経済モデル(GCPEM)を用いて、国際エネルギー機関(IEA)の「B2DSシナリオ(約1.6℃上昇シナリオ)」下での石炭火力発電事業者の営業利益(収入から長期的限界費用を引いたもの)の価値(NPV)を評価した。

 ボンベイ証券取引所のリスク資産額は590億米ドル。東京証券取引所が220億米ドル。その後は一気に小さくなり、ニューヨーク証券取引所が69億米ドル、フィリピン証券取引所が63億米ドル、クアラルンプール証券取引所が62億米ドル、韓国証券取引所が59億米ドル、香港証券取引所が34億米ドル、インドネシア証券取引所が21億米ドル、シンガポール証券取引所が16億米ドルと続く。

 企業単位では、インド電力最大手NTPCが190億米ドルで最大。その後に、インドのアダニ・グループで120億米ドル、インドのタタ・パワーが62億米ドル、韓国電力公社(KEPCO)が59億米ドル。日本企業では、電源開発(J-Power)が39億米ドルで7位、東北電力が35億米ドルで8位が、上位10社に入った。

 カーボントラッカーの電力アナリストで同レポートを執筆したロレンツォ・サニ氏は、Sustainable Japanの取材に対し、「日本政府は、新規の石炭火力発電への投資をやめ、パリ協定に沿って石炭発電所を廃止するスケジュールを明確にするよう電力会社に働きかけるべき」「当社の分析によると、現在日本で稼働している石炭火力発電所の約3分の1は、すでに採算が取れていない。再生可能エネルギーで発電するほうが、石炭火力発電所を新設するよりもすでに安くなっており、既存の石炭火力発電所の継続稼働よりも安くなる日も近いだろう」と述べた。

【参照ページ】Investors exposed to $110 billion of climate risk from coal companies on Asian exchanges

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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