EUの欧州環境庁(EEA)は10月26日、EU加盟国の2020年の気候変動・エネルギー目標の達成状況を報告。政策として掲げていた「二酸化炭素排出量の1990年比20%削減」「再生可能エネルギー割合20%」「エネルギー効率を20%改善」の3目標を達成したと模様と発表した。
EEAの速報データによると、2020年のEUの二酸化炭素排出量は前年比10%減。 前年削減率の4%を上回った。背景には新型コロナウイルス・パンデミックによる経済の落ち込みが強く関連していると言及した。1990年比では31%減で、目標値を大幅に達成した。
一方、国別では、ドイツ、ブルガリア、キプロス、フィンランド、アイルランド、マルタが20%減目標を達成できなかった。未達成の国は、達成できた国から、排出量を購入する等の措置が義務付けられている。特に、EU排出量取引制度(EU-ETS)の対象となっている発電や重工業では大幅な削減を記録。交通・建設・農業等の部門よりも削減実績が高かった。
再生可能エネルギー割合は21.3%にまで増加。この数値には電力だけでなく、一次エネルギー全体を含む。全体傾向では、特に、電力、暖房、冷房での再生可能エネルギーの利用が増加。輸送分野での利用は緩やかに達成し、同分野での10%目標をなんとか達成した。
EUは今後、2030年までに1990年比で55%削減を法的目標として掲げている。手なりでは41%削減にとどまるため、さらなるアクションを追求していく。
【参照ページ】EU achieves 20-20-20 climate targets, 55 % emissions cut by 2030 reachable with more efforts and policies
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