電子機器世界大手米HPは10月26日、包括的な気候変動対策の一環として森林保全を進めるため、世界自然保護基金(WWF)との間で8,000万米ドル(約91億円)規模のパートナーシップを締結すると発表した。2022年1月の調印を目指す。成立すると、HPはWWFにとって米国での最大パートナーとなる。
今回のパートナーシップは、HPのプリンターによる印刷が、森林に与える影響を相殺するためのもの。今回の8,000万米ドルの支援を通じ、一般消費者及び商用の双方のHPプリンターで今後10年間で使用される1,700万tの紙に対処する。面積にすると森林100万エーカー(約39万ha)。HPブランドの用紙だけでなく、プリンターで使用される用紙総量をインパクト評価の対象とすることで、プリンター製品使用でのインパクト全体を考慮する形をとった。
HPは2019年、プリンターに関し「森林ポジティブ」を初めて宣言。「森から奪った以上のものを還元する」ことを約束した。その際、WWFが進めている科学的根拠に基づく森林目標の策定も支援。世界で初めて同目標を試験的に設定した。
【参考】【アメリカ】HP、世界809キロ平米の森林保護・再生でWWFと提携。12億円拠出。ブラジルと中国が対象(2019年9月28日)
HPは2019年の発表以来、ブラジルの大西洋岸と、中国の福建省、広西省、湖南省、安徽省、四川省、雲南省、河北省で、自然を軸としたソリューション(NbS)プロジェクトを開始。ブラジル大西洋岸では、50以上の地域機関が原生林の復元を進め、中国でも54機関が竹林や森林での責任ある森林管理を実践した。ブラジルの「Raízes do Mogi Guaçu」プロジェクトでは、158エーカーの土地が回復し、中国では32,257エーカー以上の土地が、森林管理協議会(FSC)のFSC認証を取得した。
【参照ページ】HP and WWF Announce Bold Partnership Expansion to Conserve and Restore Forests
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