気候レジリエンスのためのデジタルファイナンス・タスクフォース(DF4CR)は10月25日、世界で最も脆弱な人々の気候変動レジリエンス構築に向けた金融セクターの行動フレームワークを発表した。
同タスクフォースは、デジタルファイナンスのイノベーションが気候変動リジリエンスを高める機会を探るため、国連Race To Resilienceチーム、Better Than Cash Alliance(BTCA)、Consultative Group Assisting the Poor(CGAP)、PayPal、世界資源研究所(WRI)が2021年に発足。米コンサルティング企業BFA Globalが事務局を務め、PayPalが活動資金を拠出している。
【参考】【国際】気候野心サミット2020、パリ協定の自主削減目標引上げが71ヶ国に。Race to Resilienceも発足(2020年12月19日)
同タスクフォースは今回、50人以上の気候変動やデジタルファイナンスの専門家と協議しながら、Pay-as-you-go型サービスやインクルーシブ・フィンテック等の金融イノベーションの歴史的な成長を分析。2030年までに、DF4CRエコシステムの規模を拡大するため、イノベーター、資金提供者、投資家、規制当局・政策立案者、エコシステム・イネーブラーの5者に必要な行動をまとめた。
イノベーターに関しては、低所得者層向けの気候変動リジリエンスのビジネスモデル開発が必要としつつ、資金提供者にはコミュニケーションが分断している「サイロ」の問題を挙げた。投資家と規制当局・政策立案者に関しては、タクソノミーや基準が確立していないことを課題とした。
WRI等は2021年7月、2030年までに小規模農業生産者3億人以上の気候変動レジリエンスを構築するための概念的な基礎を示す資料「Blueprint for Digital Climate-Informed Advisory Services」も発表している。今回も、農作物保険、洪水警報、カーボン・マーケットプレイス等が、モバイル金融アプリケーションを活用することで実現できるとした。
【参照ページ】RELEASE: New Global Climate Task Force Launches Framework for Digital Financial Solutions to Improve the Climate Resilience of One Billion People
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