日本郵船、ジャパンエンジンコーポレーション、IHI原動機、日本シップヤード、日本海事協会の5者は10月26日、12月からアンモニア燃料船の共同開発を開始すると発表した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業として実施する。2030年より前の実現を目指す。
今回のプロジェクトでは、アンモニア燃料タグボートと、アンモニア燃料アンモニア輸送船の2つで、開発・運航を行う。これにより、国際競争力のあるアンモニア燃料船の開発を実現することと、アンモニア燃料船に係る安全ガイドライン・法規制等の整備で日本がリードすることを狙う。
アンモニア燃料タグボートでは、アンモニアは着火しにくい難燃性がボトルネックとなるため、パイロット燃料として少量の燃料油を使用することを想定。2024年度の就航をターゲットとし、アンモニア混焼率80%以上を達成することを目標として掲げた。将来的には、バイオ燃料等をパイロット燃料として使用することによってGHG排出総量ゼロを達成することを視野に入れる。
アンモニア燃料タグボートのプロジェクトでは、日本郵船がプロジェクト統括、船舶の設計、機器配置の検討・搭載、法規対応を担当。IHI原動機がエンジンの開発、日本海事協会が安全性評価を担う。
アンモニア燃料アンモニア輸送船では、アンモニアを運搬し、航海中は貨物アンモニアおよび気化ガスを燃料として動くコンセプトを掲げた。2026年度の就航を目標に設定。船舶を動かす主機においてアンモニア混焼率最大95%、発電機を動かす補機においてアンモニア混焼率80%以上を達成することをゴールとした。
アンモニア燃料アンモニア輸送船のプロジェクトでは、日本郵船がプロジェクト統括、船舶の設計、法規対応を担当。ジャパンエンジンコーポレーションが、主機となるアンモニア燃料2ストロークエンジン主機、IHI原動機が、補機となるアンモニア燃料4ストロークエンジンの開発を担う。日本シップヤードが船体開発・本船の建造手法の検討を、日本海事協会が安全性評価を担当する。
【参照ページ】アンモニア燃料国産エンジン搭載船舶の社会実装に向けた実証事業を開始
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